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フェルマータ
フェルマータ()とは、まず、古典派音楽以降において、音符や休符の記譜上の定量時間が延長されることや、またそれを指示した記号のことである。それは、音符や休符、または縦線(終止線も含む)の上や下に15pxや15pxの記号を配することによって示される。縦線に付与される場合には一般に、記譜上に存在しない挿入された休符が空白時間として求められるが、前の音から伸ばされたタイ(スラー)が縦線の上を横切っている場合や、そこにピアノにおけるペダルなどの保続効果の指示が見られる場合においては、空白時間として処理されず音を保続させる時間を別途挿入することとなる。また、古典派音楽よりも古い時代の楽譜においては、フェルマータの意味が大きく異なるため注意が必要である。 == 名称 == そもそもイタリア語におけるとは、英語に相当する名詞である(例えばバス停の標識にはの表示がある)。音楽美学の世界においては、絵画には限られた面積があるのと同じように、音楽には限られた時間―つまり「初め」と「終わり」―があることが宿命とされているが、古い時代の楽譜において、その終止線の上下や終結音の上下に現在のフェルマータのマークの基となったデザインが配され、そこで音楽の終わりを意味した。時間の流れを止めることはできないが、曲の終わりでは、音楽を止めることによってその時空に終わりが発生することとなる。「停止」という意味のの概念はそのように発生したと解される。一説に、そのマークは一日の終わりである日没に由来したデザインとも言われている。 イタリアではフェルマータのことを、俗称として"corona(コロナ=円冠)"と呼ぶことの方が多い。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「フェルマータ」の詳細全文を読む
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