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フエ皇城 : ウィキペディア日本語版
フエ

フエ()は、ベトナム中部の都市で、トゥアティエン=フエ省省都である。19世紀から20世紀にかけてベトナムに存在していた阮朝の首都に定められていた。
フエはフランス語風にユエと呼ばれることもある〔新江「フエ」『東南アジアを知る事典』新版、375頁〕。フエの漢字名の「順化(トゥアン・ホア、Thuận Hóa)」は、14世紀陳朝が設置した順州・化州に由来する〔桜井由躬雄「亜熱帯の中の中国文明」『東南アジア史1 大陸部』、183頁〕。二つの行政区画のうち、かつてフエの町が属していた「化州」の漢字音()が転訛して、町はフエと呼ばれるようになったと考えられている〔〔酒井「フエ」『アジア歴史事典』8巻、86頁〕〔北川「フエ」『ベトナムの事典』、280,282頁〕。フランス植民地時代にトゥアン・ホアを訪れた外国人は、町を「スェウナ」「スィネア」「シネア」と呼んでいた〔小倉『ヴェトナム歴史の旅』、129頁〕。
一部の歴史的建造物がユネスコ世界遺産(文化遺産)に、また宮廷芸能であるニャーニャック(雅楽)が無形文化遺産に登録されている。
== 地理 ==

標高15m、南シナ海に面する海岸から約16km離れた内陸部に位置する〔。安南山脈の支脈が町の背後を囲み、町は丘に囲まれた沖積地の上に建てられている〔菊池「フエ」『世界地名大事典』8巻、1077-1078頁〕。
市の中央をフオン川(、香江)が流れ、北側にはボー川が流れる。フエはフオン川を挟んで旧市街と新市街に分かれており、チャンディエン橋、フースアン橋などの橋が新市街と旧市街を結んでいる。9月から11月にかけての雨季にはしばしばフオン川が増水し、新市街の家屋の一階部分が水没する〔「地球の歩き方」編集室・編『ベトナム(2012‐2013年版)』、204頁〕。1820年に旧市街を囲む城壁が、1904年にはチャンディエン橋が町を襲った洪水によって流された〔小倉『ヴェトナム歴史の旅』、132頁〕。
フエの郊外には宿泊施設を併設した温泉がいくつか存在する〔『ベトナム』2008-2009年版、181頁〕〔「地球の歩き方」編集室・編『ベトナム(2012‐2013年版)』、224頁〕。


抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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