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フォンノイマン環 : ウィキペディア日本語版
フォン・ノイマン環[ふぉんのいまんかん]
フォン・ノイマン環(ふぉんのいまんかん、von Neumann algebra)とは、ヒルベルト空間上の有界線型作用素たちのなす C
*-環
のうちで恒等作用素を含み作用素の弱収束位相について閉じているもののことである。一般の C
*-環と並ぶ作用素環論の主要な研究対象であり、理論の創始者の一人ジョン・フォン・ノイマンにちなんでこの名前がついている。可換なフォン・ノイマン環の重要な例として、σ-有限測度空間 ''X'' 上の ''L'' 級関数全体のなす環があげられる。
==定義==
''H'' をヒルベルト空間、''B''(''H'') を ''H'' 上の有界線型作用素全体のなす C
*-環とする。''B''(''H'') の部分 C
*-環 ''M'' は次の二つの条件を満たすとき(''H'' 上の)フォン・ノイマン環とよばれる。
# ''M'' は ''H'' 上の恒等作用素を含む。
# ''M'' は作用素の弱収束位相(''H'' 上の弱位相が導く各点収束の位相)について閉じている。つまり、''B''(''H'') を ''H'' 上の連続な半双線型形式の空間と同一視((''x'', ''y'') を ''H'' における内積とするとき、作用素 ''T'' に対し半双線型形式 (''x'', ''y'') → (''Tx'', ''y'') を対応させる)したときの各点収束位相について閉じている。
''M''が上記の第二の条件のみを満たすときは、''H''のある閉部分空間''K''について''K''の上への射影子が''M''の乗法単位元になっていて、''M''を''K''上のフォン・ノイマン環と見なすことができる。
C
*-環 ''A'' で、あるフォン・ノイマン環と同型であるようなものは W
*-環 (W
*-algebra)
とよばれる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「フォン・ノイマン環」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Von Neumann algebra 」があります。



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