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フォン・ノイマンの不等式 : ウィキペディア日本語版
フォン・ノイマンの不等式[ふぉん のいまんのふとうしき]
数学作用素論の分野において、ジョン・フォン・ノイマンの名にちなむフォン・ノイマンの不等式(フォン・ノイマンのふとうしき、)とは、''T'' をあるヒルベルト空間上のとし、''p'' をある多項式としたとき、''p''(''T'') のノルム単位円板内の ''z'' に対する |''p''(''z'')| の上限によって上から評価されることを表す不等式である〔Department of Mathematics, Vanderbilt University Colloquium, AY 2007-2008 〕。言い換えると、固定された縮小写像 ''T'' に対するは、それ自身が縮小写像となる。この不等式は ''T'' のユニタリ伸張を考えることで直ちに証明することが出来る。
この不等式は、次に述べるマツエフの予想の特別な場合である:任意の多項式 ''P'' と、L^p 上の任意の縮小写像 ''T'' に対して
:||P(T)||_ \le ||P(S)||_
が成立する(という予想)。ここで ''S'' は右シフト作用素である。フォン・ノイマンの不等式によれば p=2 の場合にこの予想が正しいことが分かる。また p=1p=\infty の場合も、直接的な計算により分かる。しかし近年、ドルリーによってこの予想は一般の場合には成立しないことが示された〔S.W. Drury, "A counterexample to a conjecture of Matsaev", Linear Algebra and its Applications, Volume 435, Issue 2, 15 July 2011, Pages 323-329 〕。
== 脚注 ==




抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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