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フラッティーニ部分群 : ウィキペディア日本語版
フラッティーニ部分群[ふらってぃーにぶぶんぐん]

数学において、 ''G'' のフラッティーニ部分群 () Φ(''G'') とは ''G'' のすべてのの共通部分である。ただし、群 ''G'' が極大部分群をもたない場合には、Φ(''G'') = ''G'' によって定義される。
フラッティーニ部分群は環論ジャコブソン根基と類似しており、直感的には「小さい元」からなる部分群と考えることができる(下記の「非生成元」による特徴づけを見よ)。 にちなんで名づけられている。彼はその概念を1885年に出版された論文で定義した。
== 事実 ==

*群 ''G'' のフラッティーニ部分群 Φ(''G'') は ''G'' のすべての非生成元 (non-generators, non-generating elements) の集合に等しい。ここで ''G'' の非生成元とは常に生成集合から取り除くことができる元である。つまり ''X'' ∪ が ''G'' の生成集合であるときには、''X'' もまた ''G'' の生成集合であるような ''G'' の元 ''c'' を指す。
*Φ(''G'') は ''G'' の特性部分群である。とくに、それは ''G'' の正規部分群である。
* 有限群 ''G'' のフラッティーニ部分群 Φ(''G'') は冪零である。
* 有限群 ''G'' が冪零である必要十分条件は ''G'' ′ ⊆ Φ(''G'') が成り立つことである。
* ''G'' が有限 ''p''-群であれば、Φ(''G'') = ''G'' ′ ''G''''p'' である。したがって、フラッティーニ部分群は商群 ''G''/''N'' が、すなわち位数 ''p'' の巡回群直和同型であるような包含に関する最小の正規部分群 ''N'' である。さらに、商群 ''G''/Φ(''G'') (''G'' の''フラッティーニ商'' (Frattini quotient) とも呼ばれる)が位数 ''p''''k'' をもてば、''k'' は ''G'' の生成元の最小の個数である(つまり ''G'' の生成集合の最小の濃度である)。とくに有限 ''p''-群が巡回群であることとそのフラッティーニ商が(位数 ''p'' の)巡回群であることは同値である。有限 ''p''-群が初等アーベルであることとそのフラッティーニ部分群が自明群、Φ(''G'') =  であることは同値である。
* ''H'' と ''K'' が有限であれば、Φ(''H'' × ''K'') = Φ(''H'') × Φ(''K'') である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「フラッティーニ部分群」の詳細全文を読む



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