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フランス・ルネサンスの文学では、フランスにおけるルネサンス期、すなわちイタリア戦争開始(1494年)頃からユグノー戦争終結(1598年)頃までのフランス文学について扱う。時期区分から明らかなように、本記事は実質的に16世紀フランス文学を対象とするに等しい。 なお、「フランス文学」は、「フランス語で書かれた文学」と、「フランス人によって書かれた(ラテン語作品なども含む)文学」の2通りの意味があるが、ここでは前者を基軸としつつ、ラテン語作品などにも一定の配慮をするものとする(ちなみに前者は、スイスや現ベネルクス領内で刊行されたものも含む)。 == 概要 == 16世紀初頭までのフランス文学は、詩であれ、物語であれ、中世までの伝統の継承という特色を強く示していた。しかし、人文主義やネオプラトニズムに特徴付けられるイタリア・ルネサンスの影響が、イタリア戦争やカトリーヌ・ド・メディシスのフランス王家への嫁入りなどによって、フランス国内に持ち込まれるようになると、文学の傾向にも根底からの変化が促されるようになった。 詩の分野で大きな影響を及ぼしたのは、ペトラルカの作品である。恋愛を主たるテーマとしたそのテーマ設定やスタイルもさることながら、それをイタリア語で歌い上げたことは、貴族的な文学にもラテン語ではなくフランス語を用いようとするプレイヤード派などにも影響を与えた。 物語の領域では、ジョヴァンニ・ボッカッチョの『デカメロン』の影響が強かった。この時期のフランス短編小説の傑作『エプタメロン』は、デカメロンの枠物語の形式を模倣したものである。 劇作品についても、イタリアの悲劇や喜劇の翻訳が当時大変にもてはやされ、17世紀に本格化するフランス演劇の勃興にも大きく寄与した。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「フランス・ルネサンスの文学」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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