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ブラッドソーセージ(Blood Sausage)とは、血液を材料として加えたソーセージのこと。赤身肉で作ったソーセージと比べると色が黒ずみ、血の風味が独特の強い癖として感じられるが、家畜を無駄なく利用する食品として、ヨーロッパや東アジアの牧畜の盛んな地域で古くから作られてきた。例えばイギリスではブラックプディング(Black Pudding)、ドイツではブルートヴルスト(Blutwurst)、フランスではブーダン・ノワールなどと呼ばれ、地域ごとの様々な作り方がある。 牧畜や肉食の習慣が薄い地域ではあまり見られず、また、宗教上の理由から血を食のタブーとしている文化圏にも存在しない。 ==歴史== 紀元前8世紀-紀元前6世紀に編まれた『オデュッセイア』の第18歌には、山羊の胃に血と脂身を詰めて焼いた料理が早くも登場している。これは文献上でソーセージが確認できる最古の例でもある〔ニッポンハム:ソーセージがもっと食べたくなる歴史 〕。 ローマ時代の食卓でもブラッドソーセージは一般的な食品であった。1世紀-3世紀に書かれたアピキウスの料理書にも、豚の血とゆで卵の黄身、刻んだリーキ、松の実などを豚の小腸に詰めたブラッドソーセージのレシピが載っている。アピキウスによると、ワインとリクアーメン(魚醤の一種)で煮て食べた〔パトリック・ファース(著)、目羅公和(訳)『古代ローマの食卓』(東洋書林、2007年)、p.314〕。 その後もヨーロッパ各地でブラッドソーセージは作られ続けた。14世紀にフランスで出版された『パリの作法』という料理書には、ブーダンの作り方が、屠殺の手順から解説されている〔トゥーサン=サマ pp.428-430〕。 中世ヨーロッパでは、屠殺をした日の祝祭の御馳走として作られることが多かった。フランスのオーヴェルニュでは、屠殺があった日には村で共有の大鍋で血を煮詰め、ブラッドソーセージを作る習慣があった。ペリゴールでは、屠殺日のブラッドソーセージの煮汁を、家畜に与えたり、畑にまいたりするしきたりであった〔。ドイツでは、シュラハトプラッテ(Schlachtplatte, バイエルン州ではシュラハトシュッセル)やヴェストファーレンのパンハース(Panhas)のように、ブラッドソーセージを使った屠殺日の祝祭料理が生まれ、現在でも伝統料理として受け継がれている〔南 pp.53, 65〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブラッドソーセージ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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