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ブリタニア列王史[ぶりたにあれつおうし] 『ブリタニア列王史』(ブリタニアれつおうし、ブリタニア列王伝、Historia Regum Britanniae)は、1136年頃にジェフリー・オブ・モンマスがラテン語で書いたブリテン(グレートブリテン島)に関する偽史書。ホメーロスの『イーリアス』に登場するトロイア人たちの子孫がブリテン国家を建設するところから、7世紀のアングロ・サクソン人によるブリテン支配までの、2000年間のブリトン人王たちの生涯を年代順に物語っている。「アーサー王物語」など「ブリテンの話材」の核となっている。 歴史書としての独立した価値はない。ガイウス・ユリウス・カエサル率いる共和政ローマ軍によるブリタンニア侵攻などを描いた部分は、その時代の歴史で補強することも可能だが、ジェフリーの記録は甚だ不正確である。しかし、中世文学としての価値はある。レイア(リア王)と3人の娘たちの話のわかっている限りで最古のヴァージョンがこれに含まれ、また、非ウェールズ語圏にアーサー王伝説を紹介した。 == 材源 == ジェフリーは『ブリタニア列王史』を、オックスフォード助祭長ウォルターから貰った「ブリテン人の言葉で書かれたかなり古代の本」をラテン語に翻訳したと主張したが、その話を真に受ける研究者はほとんどいない〔Lewis Thorpe, Introduction to ''The History of the Kings of Britain'', Penguin, 1966, pp. 14-19〕。書かれていることのほとんどはギルダスが6世紀に書いた『ブリトン人の没落』や8世紀、ベーダの『イングランド教会史』、9世紀のネンニウス作とされる『ブリトン人の歴史』、10世紀の『カンブリア年代記』、中世ウェールズの『 Genealogies』と王の一覧、タリエシンの詩、ウェールズの民話『キルッフとオルウェン』、中世ウェールズの聖人伝のいくつかを材源とし〔、ジェフリーの想像力で拡大させ、繋がりのある物語にしたものである。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブリタニア列王史」の詳細全文を読む
英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Historia Regum Britanniae 」があります。
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