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ブーメラン星雲[ぶーめらんせいうん]
ブーメラン星雲(Boomerang Nebula)は、ケンタウルス座の方向に地球から5000光年〔〔離れた位置にある原始惑星状星雲である。既に観測された自然な状態の宇宙空間の中で最も低温になっている場所でもある。
== 温度 == ブーメラン星雲は、既に観測された自然な状態の宇宙空間の中で最も低温になっている場所でもある〔。また、宇宙マイクロ波背景放射の温度より低い唯一の場所でもある〔。1995年にESOがチリにあるサブミリ望遠鏡によって観測して推定された温度は1K (-272℃) であり、絶対零度から1度高い程度である。これは宇宙の温度、即ち宇宙マイクロ波背景放射の2.7Kよりも低い。これはボース=アインシュタイン凝縮が起きるほどの低温である。 ブーメラン星雲が持つ低い温度は、ガスの移動によって説明される。1998年にハッブル宇宙望遠鏡を用いた観測により、ブーメラン星雲が原始惑星状星雲であることが突き止められた。星雲の中心部からは、164km/sという高速の「風」が吹いており、それが宇宙空間に拡散し、膨張する際に温度が下がり、非常に低い温度に達するのである。星雲からは、1500年間で太陽質量の1.5倍のガスを放出すると考えられている〔。ガスの流れによるフィラメント構造が見られるが、これは多くの惑星状星雲とは異なる上に、その構造を作り出すほどブーメラン星雲は古いようには見えない。この例のように、惑星状星雲が多種多様な形を持っているのは謎である〔。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ブーメラン星雲」の詳細全文を読む
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