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プシューケー()とは、ギリシア神話に登場する人間の娘の名で、この言葉は古代ギリシア語で心・魂を意味する。 日本語では、長母音を省略してプシュケ、または俗ラテン語読みでプシケーとも言う。児童向けの本では英語読みでサイキと表記される事もある。 アプレイウスのラテン小説「黄金のろば」の中の挿話として登場する。ラテン文学であるため、ウェヌス、クピードーといったローマ神話の神名が用いられているが、ギリシア神話の一編として紹介される場合、アプロディーテー、エロースとギリシア神話の神名に直されていることが多い。本項の説明においては原書のとおりローマ神話の名前で表記する。 == 概要 == ある国の3人の王女はいずれも美しく、中でも末のプシューケーの美しさは美の女神、ウェヌスへ捧げられるべき人々の敬意をも集めてしまうほどであった。人間の女に負けることなど思いもよらなかったウェヌスは、息子クピードーにその愛の弓矢を使ってプシューケーに卑しい男と恋をさせるよう命じる。悪戯好きのこの愛の神は喜んで母の命令に従うが、誤って自分をも傷つけプシューケーへの愛の虜となってしまう。 プシューケーに求婚者が現れないことを憂いた父母はアポロの神託を受けるが、その神託とは、「山の頂上に娘を置き、『全世界を飛び回り神々や冥府でさえも恐れる蝮のような悪人』(ラテン文学ではおなじみの恋の寓喩である)と結婚させよ」という恐ろしいものであった。悲しむ人々の中プシューケーは一人神託に従うことを決意し、山に運ばれる。 ゼピュロスがこの世のものとは思えない素晴らしい宮殿にプシューケーを運び、宮殿の中では見えない声が、この中のものはすべてプシューケーのものだといい、食事も音楽も何もかもが心地よく用意されていた。夫は夜になると寝所に現れるのみで姿を見ることはできなかった。宮殿での生活を楽しんでいたプシューケーだが、やがて家族が恋しくなり、渋る夫を泣き落として二人の姉を宮殿に招く。プシューケーの豪華な暮らしに嫉妬した姉達は、姿を見せない夫は実は大蛇でありプシューケーを太らせてから食うつもりであると説き、夫が寝ている隙に剃刀で殺すべきであるとけしかけた。 この言葉を信じたプシューケーが、寝ている夫を殺すべく蝋燭を持って近づくと、そこには凛々しい神の姿が照らし出された。驚いたプシューケーは蝋燭の蝋を落としてクピードーに火傷を負わせてしまう。妻の背信に怒ったクピードーはその場を飛び去る。 姉達の姦計にようやく気づいたプシューケーは姉達の元へ行くと、今度はクピードーは姉達と結婚するつもりだと嘘を教えた。喜んだ姉達はゼピュロスが宮殿へ運んでくれると思い、断崖から身を躍らせたが、風は運ばず、姉達は墜落してばらばらに砕けた。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「プシューケー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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