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プルトニウム[ぷるとにうむ]
プルトニウム () は、原子番号94の元素である。元素記号は Pu。アクチノイド元素の一つ。 == 概要 == ウラン鉱石中にわずかに含まれていることが知られる以前は、完全な人工元素と考えられていた。超ウラン元素で、放射性元素である。プルトニウム239、プルトニウム241その他いくつかの同位体が存在している。半減期はプルトニウム239の場合約2万4000年(α崩壊による)。比重は19.8で、金属プルトニウムは、ニッケルに似た銀白色の光沢を持つ大変重い金属である(結晶構造は単斜晶)。融点は639.5 、沸点は3230 (沸点は若干異なる実験値あり)。硝酸や濃硫酸には酸化被膜ができ溶けない。塩酸や希硫酸などには溶ける。原子価は+3〜+6価(+4価が最も安定)。金属プルトニウムは、特に粉末状態において自然発火する事がある。塊の状態でも、湿気を含む大気中では自然発火する事があり、過去のプルトニウム事故の多くが、この自然発火の結果とされている。プルトニウムとその化合物は人体にとって非常に有害とされたが、化学的な毒性は他の一般的な重金属と同程度である〔http://www2.qe.eng.hokudai.ac.jp/nuclear-accident/radio_act/pdf/Q_and_A-25-detail.pdf 北海道大学 工学研究院〕。またプルトニウムは放射性崩壊によってα線を放出するため、体内、特に肺に蓄積されると強い発癌性を示すとされている。 原子炉において、ウラン238が中性子を捕獲してウラン239となり、それがβ崩壊してネプツニウム239になり、更にそれがβ崩壊してプルトニウム239ができる(原子炉内では他のプルトニウム同位体も多数できる)。ウラン238は天然に存在するのでネプツニウム239とプルトニウム239は極微量ながら天然にも存在する。また半減期が約8000万年とプルトニウム同位体の中では最も長いプルトニウム244も極微量天然に存在する。なお、プルトニウム239およびプルトニウム240とそれらの放射壊変物の飛沫の吸引は WHO の下部機関 IARC より発癌性があると (Type1) 勧告されている。 プルトニウムは主に核兵器の原料や、プルサーマル発電におけるMOX燃料として使用される。人工衛星の電源として原子力電池として使用されたこともある。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「プルトニウム」の詳細全文を読む
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