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ヘテロクロマチン(heterochromatin)は(ほとんどの場合、ただし常にではない)細胞周期の間も常に凝縮されたクロマチンの形状、または種類のこと。転写されず、濃い色が観察される。セントロメアとテロメア周辺によく見つかり、主に短い配列の繰り返し。 構造ヘテロクロマチン(''Constitutive Heterochromatin'')には高頻度から中頻度の繰り返し配列が含まれ、テロメアやセントロメア周辺に存在する。条件的ヘテロクロマチン(''Facultative Heterochtomarin'')は完全な染色体になる能力をもつ。例)バー小体(不活性化されたX染色体)ではほぼ全領域がヘテロクロマチン構造をとる。 ==構造== クロマチンにはユークロマチンとヘテロクロマチンの2つの様態がある。 〔Elgin S.C. . Current Opinion in Genetics & Development 6, 193-202 (1996). 〕 これら2つの様態は元来、どの程度の強度で染まるかによって細胞学的に識別されていた。ユークロマチンは薄く、ヘテロクロマチンはその窮屈なつまり具合を反映して濃く染まる。ヘテロクロマチンは一般的に細胞核の淵に局在する。こういった初期からの見立てにも関わらず、最近の証拠は動物 〔van Steensel, B. . The EMBO Journal 30, 1885-95 (2011). 〕 と植物 〔Roudier, François, et al. . The EMBO Journal 30, 1928-1938 (2011). 〕 の双方において、2種を越える異なったヘテロクロマチン状態が存在し、エピジェネティックマークの組合せによって識別される4種か5種の「状態」が実際に存在するであろうことを示唆している。 ヘテロクロマチンは主に遺伝学的に不活性なサテライト配列からなり、 〔Lohe, A.R., et al., . Genetics 134, 1149-74 (1993).〕 多くの遺伝子は様々な程度に抑制されている。 〔Lu, B.Y., et al., . Genetics 155, 699-708 (2000).〕 セントロメアとテロメアは共にヘテロクロマチンであり、雌がもつ2つのX染色体のうちバー小体と呼ばれる不活性なものもヘテロクロマチンである。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ヘテロクロマチン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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