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ベクトル量子化 : ウィキペディア日本語版
ベクトル量子化[べくとるりょうしか]
ベクトル量子化(ベクトルりょうしか、)は、情報理論における量子化の手法のことである。正確には一つの手法ではなく以下に述べる概念をもつ手法の総称である。
== 概要 ==
通常の量子化は標本化したアナログ信号の各サンプルに対して、最も近い離散値のデジタル符号に置き換えることで行われる。
これに対してベクトル量子化は複数のサンプルを取り込み、それをまとめて符号化する。この複数のデータをベクトルとして扱うためベクトル量子化と呼ばれる。
元々は上記のようにアナログ信号をデジタル信号に置き換えるための「量子化」として研究されていたが、近年では専ら「ベクトルデータの次数を落とす方法」という意味で画像音声のデータに適用することで効率の良い非可逆圧縮の作成に使用されたり、自己組織化写像などの機械学習の学習手法としての用途で使用されることの方が多い。
この手法はまずサンプルを ''N'' 個ずつ取り込み ''N''次元のベクトルとする、全てのサンプルを取り込んだら、次に符号化する数 ''K'' 個に各ベクトルに対してクラスタリングを行う。
その後、各クラスタから一つずつ「代表ベクトル」を決め、代表ベクトル以外のベクトルは割り当てられたクラスタの代表ベクトルに置き換える。最後に代表ベクトルを符号化することで量子化を完了する。
この方法はベクトルの次元を増やすことにより通常より少ない符号長での量子化が期待できるが、次元が増えると最適なクラスタリングと代表ベクトルの選出に関する計算量が増大する。この解決のためにいろいろな方法が提案されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ベクトル量子化」の詳細全文を読む



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