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ベゲタミン : ウィキペディア日本語版
ベゲタミン
ベゲタミン(''Vegetamin'')とは、抗精神病薬の成分クロルプロマジンと、バルビツール酸系フェノバルビタール、抗ヒスタミン作用と抗コリン作用のあるプロメタジンを含む合剤である。塩野義製薬から販売されており、販売開始年度は1957年である。薬効分類名は精神神経用剤で、鎮静や催眠に用いられる。フェノバルビタールは過量投薬のリスクが高く、治療薬物モニタリングが必要である。
==概要==
フェノバルビタールは20世紀初頭に合成されたバルビツール酸系薬である。
1940年代にもパリのローヌプーランは、フェノチアジンがバルビツール酸系の作用を増強したり、体温制御を欠損させ低体温化をもたらすといった生理作用を研究した〔、Blaming the Brain, 1998〕。
第二次世界大戦後には、フランスの外科医アンリ・ラボリは、麻酔科医のユグナーと共に遮断カクテル(カクテル・リティック)を用い、手術後ショック反応を減らす目的でバルビツール酸系を増強する研究を行っており、プロメタジンを加えた時いい反応を得た〔。そこでラボリは、ローヌプーランに問い合わせ、フェノチアジン系のRP4560(後にクロルプロマジンと命名される)という化合物があるとの返答を得て、そしてクロルプロマジンを用い麻酔薬とみなした〔。遮断カクテルの一例は、クロルプロマジン、プロメタジン、メペリドンといった組み合わせであった〔G.ツビンデン、L.O.ランドール、中村圭二『向精神薬の薬理 トランキライザーのすべて』朝倉書店、1971年。4頁。〕。
バルビツール酸系は治療域と毒性域が近く、過剰摂取時に致命的となりえるため、現在ではより安全なベンゾジアゼピン系に置き換えられた〔 (HTML版 introductionが省略されている )〕。バルビツール酸系は、急速に耐性を生じ、離脱を急速に進めた場合、交感神経系の過剰亢進による痙攣大発作に注意が必要である〔。
ベゲタミン自体は、1957年、広島静養院の松岡龍三郎により創製されたとされている。〔Yamaguchi T et al. こころの治療薬ハンドブック第9版 ISBN978-4-7911-0864-0〕なお、海外では発売されていない。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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