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ベーケーシ・ジョルジョ : ウィキペディア日本語版 | ゲオルク・フォン・ベーケーシ
ベーケーシ・ジェルジ(Békésy György、1899年6月3日 - 1972年6月13日)、ドイツ語名ゲオルク・フォン・ベーケーシ(Georg von Békésy)は、ハンガリーの生物物理学者。哺乳類の聴覚器にある蝸牛の機能の研究で知られる。この研究によって、彼は1960年度のノーベル生理学・医学賞を受賞した。ノーベル賞委員会の決定は当初、大きな議論になり、その後30年の研究によって、ベケシの得た結論は誤りであったことが明らかとなった。 == 研究 == ベケシは、蝸牛を部分的にそのまま残した状態で死体の内耳を解剖する方法を考案した。ストロボ写真と銀の薄片をマーカーとして使って、彼は音の刺激が来ると基底膜が表面波のように振動することを観察することに成功した。蝸牛と基底膜の構造のおかげで異なった周波数の音が蝸牛の螺旋にそって基底膜上の別の場所で増幅されることが分かった。 彼は、異なった周波数の音波は蝸牛から大脳へと続く神経細胞に達するまでに部分的に消失すると結論づけた。そして彼は蝸牛の螺旋に沿って並ぶ聴覚細胞が音の特定の周波数それぞれに対応しているという仮説を打ち立てた。ベケシは後に、基底膜での周波数の分散の概念を取り入れた、蝸牛の機構のモデルを作った。しかしこのモデルでは、聴覚における周波数の分散の機構に関して何の情報も与えなかった。
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