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ペプチドリーム株式会社は東京大学発のベンチャー企業であり、産学連携による創薬研究開発を行う。 == 研究領域 == 特殊ペプチドを応用した医薬品の研究開発を行う。 * フレキシザイム 通常、翻訳合成において、tRNAとアミノ酸とは、アミノアシルtRNA合成酵素(ARS)によって結合するが、フレキシザイムとはこれに代わる人工RNA触媒である。フレキシザイム技術により、あらゆるアミノ酸およびアミノ酸誘導体を任意のtRNAと結合させることができ、ペプチド合成に活用できるビルディングブロックの種類を大幅に増やすことが可能になった〔フレキシザイム (ペプチドリーム株式会社)〕。 * FITシステム(Flexible In-vitro Translation system) フレキシザイムにより創製されたビルディングブロックは無細胞翻訳系によりペプチド合成されるが、その際に特殊アミノ酸を組み込めるよう調製し、1本の試験管中に多種の特殊ペプチドを創製することを可能にした。これにより、1本の試験管中に医薬品候補物質となりうる数千億種の特殊ペプチドをライブラリ化することが可能になった〔FITシステム (ペプチドリーム株式会社)〕。 * RAPIDディスプレイ(RAndom Peptide Integrated Discovery) 特殊ペプチドライブラリーから、標的分子に結合する特殊ペプチドを選択する、独自のスクリーニング手法である〔RAPIDディスプレイ (ペプチドリーム株式会社)〕。 * 特殊ペプチドの優位性 医薬品は従来、19世紀より広く使われている低分子医薬品と、2000年頃より悪性腫瘍の分子標的治療などに用いられている抗体医薬品(モノクローナル抗体)に大別できた。特殊ペプチドはこれらに次ぐ第3の医薬品と位置付けることができる〔日本発の技術による新薬で、世界中の患者を助けたい (マザーズ上場会社社長インタビュー「創」)〕。低分子医薬品における、結合すべきでない分子にまで結合してしまうがゆえの副作用、抗体医薬品における、生体内の免疫反応や、分子量の大きさゆえに経口投与が困難であるという問題点を低減できると考えられている〔。 これまで、ペプチドは生体内での半減期の短さ、細胞膜の透過しにくさ、スクリーニングに必要なライブラリの多様性のなさから、医薬品候補物質として注目を浴びることは少なかった。ペプチドリームはフレキシザイム、FITシステム、RAPIDディスプレイの3技術をPDPS(Paptide Discovery Platform System)と呼ぶ特許ポートフォリオとして構築し、特殊ペプチドの医薬品候補物質としての価値を高めている〔技術情報 (ペプチドリーム株式会社)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ペプチドリーム」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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