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『ゴリオ爺さん』(ゴリオじいさん、仏:''Le Père Goriot'')は、19世紀フランスの文豪オノレ・ド・バルザックにより、1835年に発表された長編小説で代表作。作品集『人間喜劇』のうち「私生活情景」に収められた。1819年のパリを舞台に、子煩悩な年寄りゴリオ、謎のお尋ね者ヴォートラン、うぶな学生ウージェーヌ・ラスティニャックの3人の生き様の絡み合いを追う。 大衆受けする作品で、しばしば映像化や舞台化がなされている。また、サマセット・モームは、『世界の十大小説』の一つに挙げている。なお、この作品の影響で、「ラスティニャック」は、フランス語で’出世のためならどんな手も使う野心家’をさす代名詞となった〔スタンダード仏和辞典第3版、大修館、1977年では「陰謀家」と記されている。〕。 ==概要== 1834年から1835年にかけて連載小説としてはじめて世に出て以来、『ゴリオ爺さん』は、バルザックの作品中で最も重要なものと広く考えられている〔Hunt, p. 95; Brooks (1998), p. ix; Kanes, p. 9.〕。まず、著者がそれまでに書いた他の小説の登場人物をまた登場させるという、バルザックの作品を特徴づけ『人間喜劇』を文学の中で孤高ならしめる手法、いわゆる「人物再登場法」をはじめて本格的に採用した点で特筆される。また、この小説は、登場人物およびサブテキスト(いわゆる行間の表現)を創り上げるために微に入り細に穿った表現を用いるバルザックの写実主義の典型としても有名である。 本作では、ブルボン家による王政復古の時代を舞台に、上流階級の座を確保しようともがく人々の姿が遍く描かれている。パリという都市も、登場人物たち、特に南フランスの片田舎で育った青年ラスティニャックに対して強烈な印象を与えている。バルザックは、ゴリオや他の人々を通して、家族や結婚の本質を分析し、そういった制度を悲観的に描いてみせた。 バルザック自身もこの作品を気に入っていたが、批評家からさまざまな褒貶を受けた。作家の描く複雑な登場人物や細部への注目に対して称揚する批評もあったが、堕落した行為や貪欲の描写の多さを非難したものもあった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ゴリオ爺さん」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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