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原木栽培[げんぼくさいばい]

原木栽培(げんぼくさいばい)とは天然の木を用い木材腐朽菌のきのこを栽培する方法で、伐採し枯れた丸太に直接種菌を植え付ける方法である。丸太(原木)をそのまま使うことから原木栽培と言われている〔なお、シイタケの「原木栽培」について、日本では「しいたけ品質表示基準」(平成18年6月30日農林水産省告示第908号)第2条によって「クヌギ、コナラ等の原木に種菌を植え付ける栽培方法」と定義されている。〕。本稿では子実体を食用または薬用とするために日本国内で商業生産されるキノコに関し記述する。
== 概要 ==

最も野生に近い栽培方法。切り株に直接菌を付ける方法から、一定の長さに切断した「榾木(ほだ木)」を用いる方法などがある。一般に原木栽培と言えば、普通原木栽培を指すことが多い。基本的に、野生のキノコが生えるのと同じ環境が必要なため、ほとんどが山林で(近年は一部、廃トンネルなど)自然のサイクルに合わせ育成(栽培)される。従って、収穫時期は各々のキノコ固有の時期になる。故に気象条件だけでなく害虫や有害菌などの外部環境の影響を受けやすく、収量と品質は安定しにくいが、天然条件と変わらない方法で栽培されるため、食味は天然と同じといえる。販売される際は『原木栽培』の表示がされる。
原料木の加工状態で原木栽培は幾つかに分類される。
#切り倒した切り株を使う「伐根栽培」
#切り倒した幹の枝を切り払い使う「長木栽培」
#100cm程度に切断した木を使う「普通原木栽培」
#15~20cm程度に切断した木を使う「短木栽培」と、短木を加熱殺菌した「殺菌原木栽培」
法がある。
一般的に、生の木は木材腐朽菌の成長を阻害する物質を含むため適さないとされている〔シイタケ栽培 JAよこすか葉山 営農だより〕。原木の伐採後は数ヶ月間乾燥させ、種菌を接種し天然と同じ様な環境に置き、翌年秋の発生を待つ。
落雷したほだ木では収穫量が増えると言われてきたが〔雷落とすとキノコ育った 岩手大成果 〕、これはほだ木内部の窒素による高電圧印加によって固定(窒素固定)されて亜硝酸塩が生成して菌糸の養分になるからである。同様にほだ木に人工的に高電圧を印加して収穫量を増やす試みが行われる〔食用きのこ増産用パルス高電圧発生装置の開発とその効果の検証 農業機械学会誌 Vol.74 (2012) No.6 p.483-489〕〔キノコ栽培へのパルス高電圧の利用 〕〔きのこ増産装置(らいぞう) 〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「原木栽培」の詳細全文を読む



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