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ホットパーティクル : ウィキペディア日本語版
ホットパーティクル
ホットパーティクル()とは、アルファ崩壊に伴いアルファ粒子を放出し、一粒あたり 0.07(0.259)以上の放射能を持つ不溶性の微粒子(particle)を言う〔Tamplin(1974) p.34, p.51〕。主としてプルトニウムの微粒子を指す〔Tamplin(1974) p.1〕。
== 概要 ==
プルトニウム239のように、アルファ崩壊を起こしてアルファ線を放出する核種アルファ放射体(alpha-emitter)と呼ぶ〔原子力発電所の稼働、原子力事故核実験核兵器劣化ウラン弾の軍事利用により、プルトニウムウランといった人工の放射性物質の微粒子が日常的に放出されており、環境内に普通に存在していると言われる。原子力資料情報室 「CERRIEの誤り(参考資料)」By Richard Bramhall、翻訳:米倉由子
〕〔1986年チェルノブイリ原発事故では、原子燃料粒子や揮発性の放射性核種が放出された結果、原子炉構造材と消火用投下物を含んだ飛散原子燃料粒子および凝縮した非放射性の材料を核として、表面に放射性物質の付着した凝縮粒子が地上に落下した。落下粒子から放射性物質が溶出するため、環境汚染への影響を考慮する必要があるとされる。原子力百科事典ATOMICA「ホットパーティクル」 〕。アルファ線は、その電離作用は放射線の中で一番大きいものの、飛程は他の種類の放射線に比べて非常に短いため、外部被曝ではあまり問題とならない。しかし一方で、内部被曝ではその生物影響は大きくなると言われる。
内部被曝をもたらす経路は一般に幾つか存在するが、ホット・パーティクルについて問題とされるのは呼吸摂取である。空気中に漂うホット・パーティクルは、呼吸に伴い体内に吸入され、その全量ではないもののかなりの割合が呼吸器に沈着することになる。 一般に直径の大きな粒子は、鼻、咽頭、喉頭 などの上部気道に多く沈着し、直径が小さくなるに従い肺の深部に沈着する率が高くなることが知られている〔吸入された放射性粒子の呼吸器への沈着率やその後の動きについては、ICRPの呼吸器モデルに詳しく述べられているとされる。また、呼吸器への沈着率や呼吸器各部への局所沈着率は、吸入した微粒子の直径に大きく依存しているため、吸収摂取による内部被曝の影響を考える場合は、そのエアロゾルの化学式だけではなく、その微粒子の直径についての情報も重要になると言われる。
プルトニウムの安全性の基礎(1994) p.12〕。
吸入したことによって呼吸器に沈着したホット・パーティクルのうち、鼻、咽喉頭部や気管・気管支部へ沈着したものは”たん”として速やかに排泄される一方、肺に取り込まれたホット・パーティクルは肺の深部に長期に留まることとなる〔プルトニウムの安全性の基礎(1994) p.13〕。
この肺に取り込まれたホット・パーティクルの危険性について、米国のタンプリンらは1974年に一つの説を提出した。それによって、世界に波及する一大論争がもたらされたが、BairらによるWash-1320という報告書を初めいくつかの反論を受け、現在では、本人らもこの提案を支持することを止めたと言われる〔松岡(1992) p.92〕〔ただし、これはタンプリンらのモデルとそれから導かれる過大な危険性が否定されたということであり、内部被曝においてアルファ線を放出するアルファ放射体は他の放射体に比べて危険性が高いことには変わりがない。そのため、放射性物質を吸入した際にどの程度危険であるかについては専用の施設が建設されたうえで調査されている。放医研(1989)〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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