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ホテルパシフィック東京(ホテルパシフィックとうきょう、英称:''Hotel Pacific Tokyo'')は、京浜急行電鉄(京急)が所有し、グループ会社のホテル京急がかつて運営していた大規模シティホテルである。 2010年9月30日に営業終了し、建物は半年程閉鎖されていたが、新たに別のグループ会社が運営する宿泊特化型ホテル「京急EXイン」や、外部企業による結婚式場、レストラン、ショップ等のテナントを入居させ、複合商業施設「SHINAGAWA GOOS(シナガワグース)」として2011年4月29日に再オープンしている。 == 概略 == 品川駅前にある30階建ての高層ホテル。設計は坂倉建築研究所。敷地は朝香宮家、東久邇宮家などが居を構えた戦前の皇族共用御殿・高輪南町御用邸跡地で、隣接する他の宮邸(竹田宮邸、北白川宮邸)跡地を取得していた西武鉄道(プリンスホテル)との激しい争奪戦の末に土地を取得した。敷地内には緑地を多く確保している。とくに、建物西側には、滝や池を備えた日本庭園があり、春には野生のカルガモが産卵、子育てをしている。 1979年から2008年5月までは、かつてはエールフランス航空の系列会社であったル・メリディアンと提携していたため、エールフランス航空のクルーの定宿となっており、フランス人をはじめとするヨーロッパ系の利用客も多かった。 他の電鉄系鉄道事業者(西武鉄道 - プリンスホテル、東急 - 東急ホテルズ、近鉄 - 都ホテル、阪急 - 新阪急ホテル、小田急 - ホテル小田急、京王 - 京王プラザホテルなど)が自前のホテルチェーンを象徴的シンボルとして運営し、ホテルと鉄道事業のシナジー効果・メリットを受領する中、長年ホテル業に進出しなかった京急グループにとっては、悲願のホテル業界進出第一号となったホテルである。 東海道線、横須賀線、山手線、京浜東北線、京急本線など多くの路線が集まる品川駅高輪口向かいの第一京浜沿いに立地。2003年10月には東海道新幹線も乗り入れ、最高の立地条件にある。しかし、当施設を囲むように立地するプリンスホテルの高輪地区(品川PH・GPH新高輪・GPH高輪)との競合および世界金融危機による宿泊需要低下により空室率が上昇、施設の老朽化も進んだが京急は改装資金を投資せず、2009年3月に2010年9月末日をもって閉館することを発表。予定通り同日で閉館した。 休館中は、ホテル客室の照明を電光掲示板に見立て、「世界へ羽田(京急の赤い電車もモザイク画として掲示)」や「Merry Xmas(クリスマスツリーのモザイク画も掲示)」と言った宣伝が行われた時期があった。 2009年3月の京急のプレスリリースでは、閉館後は建物は現存のまま会議室(コンベンション)や貸しオフィスといったオフィスビル用途に改装・転換する見通しが記述されていたが、2010年2月に、宿泊を中心としたビジネス客向けのホテルに一部改装し、2011年春ごろに再オープンと発表し、今後の予定を変更。宴会や婚礼などの施設は見直し、飲食店などの導入を目指した。〔ホテルパシフィック東京 ビジネス客向けに改装 (スポニチ 2010年2月10日 20時24分)〕〔(京浜急行電鉄 2010年2月10日)〕。 旧「ホテルパシフィック東京」建物は改装後、従来のホテル京急への一棟貸しによる運営ではなく、フロアや業種毎に運営会社を細分化した上で誘致し、家主の京急が賃貸して賃料を得るテナントビル形態を取っている。これによりテナント毎に独立採算性が図られる。飲食店舗や大規模貸会議室・宴会施設、物販店舗などのテナントを入居させ、複合施設として新たに開業した。 旧客室フロアは簡易的な改装のうえ、京急イーエックスインが運営を行い、「京急EXイン品川駅前」として、2011年1月21日に予約開始、同年4月29日に開業した〔「京急EXイン 品川駅前」4月29日オープン! (京浜急行電鉄 2011年1月20日)〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ホテルパシフィック東京」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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