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『ホフマン物語』(ホフマンものがたり、''Les Contes d'Hoffmann'')は、フランスの作曲家ジャック・オッフェンバックの4幕の正式なオペラ(オリジナルは5幕7場)。ドイツ・ロマン派の詩人E.T.A.ホフマンの小説から3つの物語を用いて脚色したジュール・バルビエとミシェル・カレの同名の戯曲に基づいて、ジュール・バルビエ(Jules Barbier)が台本を書いた。1881年2月10日にパリのオペラ=コミック座で初演された。 主人公の詩人ホフマンが、歌う人形のオランピア、瀕死の歌姫アントーニア、ヴェネツィアの娼婦ジュリエッタと次々に恋に落ちるが何れも破綻するという内容。未完のまま作曲家が死去したこともあって数多くの版があり、謎の多い作品とされている。通常1回休憩を取る4幕または5幕で演奏されることが多い。ジュリエッタとの恋の場面で歌われる「ホフマンの舟歌」が有名だが、これは作曲者唯一のドイツ語オペレッタ「ラインの妖精」からの流用である。 近年、オッフェンバックの自筆稿が大量に発見され、1977年のエーザー版に続いて、1984年のケイ版、1993年のケック版、2005年のケイとケック版が続々発表されており、新しい版での上演が主流になりつつある。 == 経緯と主な版 == * 1851年 - ジュール・バルビエとミシェル・カレの同名の戯曲が、パリのオデオン座で上演される。その後、オッフェンバックがオペラ化するため、バルビエがオペラ用台本に改作。 * 1880年 - 未完のままオッフェンバック死去。 * 1881年 - エルネスト・ギローの補筆により完成。パリのオペラ=コミック座で初演。 * 1887年 - オペラ=コミック座の火災により初演時の楽譜が焼失。以降多くの手が加えられて上演される。 * 1904年 - ラウール・ガンズブール、アンドレ・ブロック版による上演。 * 1905年 - ハンス・グレゴール、マクシミリアン・モリス版による上演。 * 1907年 - シューダンス版スコア刊行。長く定本となる。 * 1944年 - オットー・マーク、ハンス・ハウク版による上演。 * 1951年 - サー・トーマス・ピーチャム、デニス・アランデル版による上演。 * 1958年 - ヴァルター・フェルゼンシュタイン、カール=フリッツ・フォイクトマン版による上演。(ベルリンのコーミッシェ・オパー)(1970年に映画化) その後の演奏に大きな影響を与える。 * 1972年 - リチャード・ボニング版による上演。 * 1976年 - アントニオ・デ・アルメイダがオッフェンバック自筆楽譜を大量に発見。 * 1977年 - フリッツ・エーザー版による上演。 * 1980年 - ジャン=ピエール・ポネル、ジェームズ・レヴァイン版による上演。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ホフマン物語」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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