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ポインティング・スティック(英語:pointing stick)とは、コンピュータ用のポインティングデバイスの1種で、主にノートパソコンに採用されている。 == 概要 == この入力デバイスは1990年〔Force-to-Motion Function for Pointing. Joseph D. Rutledge, Ted Selker. Interact-90, 1990.〕にIBMの研究者テッド・セルカー(Ted Selker 正式には Edwin J. Selkar)により発案され、後にThinkPad の生産を行うことになる日本IBM大和事業所へみずから実用化をもちかけたのが起源とされる。セルカーはキーボードのホームポジションから手を離すことなくポインティングを行う装置として、このデバイスを発明した。そこで、デスクトップPC用キーボードの中央にこの装置を埋め込んだ試作品を各地のIBM事業所に持ち込み、デスクトップPC用のデバイスとして売り込んでいた。後にノートPC用の省スペースなポインティングデバイスとして一躍注目されるところとなった。そして日本の技術者の協力を得て、1992年10月公式発表の ThinkPad 700C で初の搭載機が誕生した。同社は、既に別の入力装置名として利用していた「TrackPoint (トラックポイント)」の商標を用い、トラックポイントIIとしてその機能を発表し、また基本米国特許はセルカー、ジョセフ・ラトレッジ(Joseph D. Rutledge)両名義で取得されている。 この特許を回避する意匠を凝らした製品も登場しており、狭義にはIBM特許の製品のみを指す名称になる。そのため商標名を避けて特定することが難しい。採用各社は独自の命名を行っており、たとえば Synaptics 社の商標 "TouchStyk" をはじめいずれにも共通な単語が一つもないため、以下便宜上、製品化以前の論文で使用されていた機能名称の「ポインティング・スティック」を用いる。 なお「ポインティングデバイス」は当初よりマウスやタッチパッド等を含めた総称であり、ポインティング・スティックと同義語では無い。 物理的外観は、短い棒状のボタンである。キーボード(一部機種ではパームレスト)の中央部分に設置されたこの「点」に指先で入力指示を与えることで、画面上のマウスポインタを操作する。設置面積が小さく、モバイルに特化して筐体を小型化した UMPC など、タッチパッドの搭載困難な機種にも適している。 IBMおよびIBMのPC事業を引き継いだLenovoによってデスクトップPC向け搭載製品も継続販売されており、2010年には低価格製品も投入されている。2013年には、Bluetooth接続の製品も投入され、デスクトップPCだけでなく、スマートフォンやタブレット端末などとの組み合わせの可能性も生まれた。ただしLenovoとしてはAndroidやiOSでの動作を保証しておらず、全機能が期待どおりに使えるとは限らない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ポインティング・スティック」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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