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Pocket PC(ポケットピーシー)とは、マイクロソフトが開発したスマートフォンやPDA向けプラットフォームの名称、およびそれに基づいたハードウェアの名称である。OSには組み込みオペレーティングシステムであるWindows CEを使用する。なお、2003年以降は「Pocket PC」の名称は使われなくなっている(下記参照)。 == 概要 == ハードウェアの名称として使う場合、当初は通話機能を持たないもの(狭義のPDA)を指していたが、「Pocket PC Phone Edition」が開発されて2002年に米国で携帯電話に搭載されてからは、スマートフォンにもPocket PCに当てはまるものがでてくるようになった。 PocketPCという語が考案されて普及する以前の1998年にPalm PCとして発表されたが、この名称はPalm Computing社から発売されてヒット中だったPalmシリーズに酷似しすぎていたため、すぐにPalm-size PCという名前に変更され、さらに2000年に発表されたバージョンからはPocket PCと改称された。2003年のバージョンからOSの正式名称が「Windows Mobile」になったことから、機器についてもWindows MobileあるいはWindows Mobile機と呼ばれるようになった。 日本国内では2002年から2003年ごろにかけて相次いで国内外各社が参入し、多くのPocketPC機が投入された。しかし多機能型の携帯電話が急速に普及したことから通話機能を持たない純粋なPDAの売り上げは低迷し、さらに2007年になってネットブックやUMPCの登場が追い討ちをかけた。その結果、ヒューレット・パッカードのiPAQ、デルのAximなどを最後にPocketPC機は市場から消えた。2012年現在、通話機能を持たないPDAとしてはiPod touch、iPad、Android搭載タブレットが主流となっている。 一方で、スマートフォンとしてのWindows Mobile機はHTC、サムスン、モトローラ、ヒューレット・パッカードなどから相次いで発売され、全世界で一定のシェアを獲得するに至った。日本国内では2005年にウィルコムからW-ZERO3が発売されてヒット商品となり、NTTドコモ、ソフトバンクモバイル、イー・モバイルからもWindows Mobile機が発売された。しかし2010年以降はiPhoneやAndroidスマートフォンの爆発的なヒットにより販売は低迷し、2012年現在、市場からほぼ姿を消した。マイクロソフトは後継のスマートフォン向けOSとしてWindows Phone 7を2010年末に投入しており、WindowsCEベースのPDAやスマートフォンが今後新規に登場する可能性はほとんど無い。 Pocket PCはPPCあるいはP/PCと略す。正確にはOSに限った名称ではないが、OS名として呼ばれることも多い。なお現在の(プラットフォーム名称としての)最新版は「Windows Mobile 6.5」である。こちらは俗にWM6などと略される。しかしこの語が電子デバイスのカテゴリーを指す場合にはバージョン番号は普通つかない。名称の変遷があったため、Windows Mobile機のためのアプリケーションソフトは、Windows Mobile用のみでなく、PocketPC用、Windows CE用とされる物でも使える場合がある。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Pocket PC」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Pocket PC 」があります。 スポンサード リンク
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