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ポチテカ()は、アステカに存在した交易者。武装した隊商による長距離交易を行い、アステカの中心部であるメキシコ高地から、低地にあるプトゥン人の交易港であるや、カカオ産地のなどへ旅をした。 ポチテカは、地域市場の小売人とは異なり世襲制のギルドを組織し、メシコの首都テノチティトランや商都を中心に12のギルドが存在した。集団内部でも職務が分かれており、アステカの領外で活動する者、奴隷を扱う者、領主たちの財を交換する者などがいた。異国の情報を集めるための諜報活動を行う者もおり、彼らが危害をこうむると戦争の口実とされた。こうしてポチテカはアステカによる征服を後押しした。 交易では貴重品を扱い、飲食や貨幣に用いるカカオ、装飾に用いるケツァールをはじめとする鳥の羽根、ジャガーの皮、金、トルコ石、翡翠、琥珀などの貴金属や宝石などがある。会員がギルド内で昇進するには、仲間の商人を招いて宴会を主催することが義務となっていた。戦士などと並んで、チョコレート飲料をはじめとするカカオの消費を許された階級でもあった。 == 出典・参考文献 == *ベルナルディーノ・デ・サアグン(:en:Bernardino de Sahagún) 『神々とのたたかい Ⅰ 』 篠原愛人・染田秀藤訳、岩波書店〈アンソロジー新世界の挑戦〉、1992年。 *ソフィー・D・コウ・マイケル・D・コウ 『チョコレートの歴史』 樋口幸子訳、河出書房新社、1999年。 *カール・ポランニー 『人間の経済 1 市場社会の虚構性』 玉野井芳郎・栗本慎一郎訳 / 『人間の経済 2 交易・貨幣および市場の出現』 玉野井芳郎・中野忠訳、岩波書店〈岩波モダンクラシックス〉、2005年。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ポチテカ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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