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ポメラニアンは、犬の品種(犬種)の一つ。祖先犬は、スピッツ系に属する他の犬種と同じく、サモエド(ロシアのシベリアを原産としたトナカイの番やカモシカ狩り、そり引きをする犬)であると言われる。ポメラニアンという名前は、原産地のバルト海南岸の、3つの川に囲まれた低地であるポメラニア地方にちなんでいる。現在のポメラニア地方は、大部分がポーランドに、一部がドイツに属しており、この地方では古来よりさまざまなタイプのスピッツ系の犬種が飼育されていた。ポメラニアンは体躯の小ささから愛玩犬 (:en:toy dog) に分類される犬種だが、もともとはジャーマン・スピッツのような中型のスピッツから品種改良を重ねて小型化された犬種である。国際畜犬連盟からもジャーマン・スピッツの一品種に分類されており、多くの国でツヴェルク・スピッツ(小さなスピッツ)として知られている。 ポメラニアンが流行犬種となったきっかけは、17世紀以降多くの王族が飼育を始めたことによる。とくに愛犬家として知られるヴィクトリア女王が小さな体躯のポメラニアンを愛好し、熱心に繁殖させたことによってポメラニアンの小型化に拍車がかかり、世界的な人気犬種となっていった(一説には1888年、女王自らがこの犬をイタリアから持ち帰ったともいうが、一般にはもう少し以前からイギリスで飼われていたと考えられる)。ヴィクトリア女王の存命中にポメラニアンの大きさはそれまでの半分程度にまで小さくなった。概してポメラニアンは頑健で丈夫な犬種といえるが、膝蓋骨脱臼と気管虚脱を発症することがある。また、まれにではあるが、俗称「黒斑病 (black skin disease)」と呼ばれる遺伝性の皮膚疾患による脱毛症に罹患することもある。アメリカでは近年飼育数がつねに上位15位までに入っており、世界的な小型犬の流行に一役買っている犬種となっている。 == 概説 == ポメラニアンは体重1.9 - 4.1kg、体高13 - 28cmという小型犬である。小さいながらも丈夫な犬種で、粗く豊富な被毛と長い飾り毛のついた巻尾を持つ。首と背はひだ飾りのような、臀部は羽飾りのようなトップコートが密生している。 最初期のポメラニアンの毛色はホワイトがほとんどで、まれにブラックが見られた。ヴィクトリア女王は1888年にレッドの被毛を持つ小さなポメラニアンを飼育しており、19世紀末までこの毛色のポメラニアンが流行するきっかけとなった。現在のポメラニアンはあらゆる犬種中、ホワイト、ブラック、ブラウン、レッド、オレンジ、クリーム、セーブル、ブラック・アンド・タン、ブラウン・アンド・タン、スポット、ブリンドル(虎毛)、そしてこれらのカラーのコンビネーションと、もっとも多様な毛色を持つ犬種となっている。なかでもオレンジ、ブラック、クリーム、クリーム、ホワイトが一般的な毛色である〔。 単色の被毛をベースに、ブルー、グレイの斑模様が点在するパターンであるマール (en:Merle) の被毛を持つポメラニアンは近年になって作出された。ベースとなる被毛はレッド、ブラウン、ブラックが多いが、その他の毛色も見られる。ただし、ブリンドルマールとレバーマールはスタンダードとして認められていない。さらにマールの被毛の場合、瞳、鼻先、肉球の色が他の毛色のポメラニアンとは異なり、瞳はブルーで鼻先と肉球はピンクとブラックの斑模様となる。 ポメラニアンの被毛は密生したダブルコートで手入れそのものは難しくはないが、密生しており、抜け毛も多いため飼育者は毎日ブラッシングすることが望ましい。トップコートは長く粗い直毛で、アンダーコートは短く密生した柔らかい被毛である。被毛はもつれやすく、とくにアンダーコートは年に二回換毛するため、この時期には抜け毛が多くなる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ポメラニアン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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