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ポローネウス()は、ギリシア神話の人物である。長母音を省略してポロネウスとも表記される。 河神イーナコスとオーケアノスの娘メリアーの子で、アイギアレウスと兄弟〔アポロドーロス、2巻1・1。〕。一説に母はアルゲイアともいわれる〔ヒュギーヌス、143。〕。ニュムペーのテーレディケー〔、あるいはキンナとの間にアーピス、ニオベーをもうけた〔ヒュギーヌス、145。〕。またあるいはケルドーとの間に〔パウサニアス、2巻21・1。〕、カール〔パウサニアス、1巻39・5~39・6、40・6、44・6。〕、スパルトーン〔パウサニアス、2巻16・4。〕、クリュメニスとクトニアーをもうけたともいわれる〔パウサニアス、2巻35・4。〕。 兄弟のアイギアレウスの死後にペロポネーソスの王となったが〔、ポローネウスこそが最初の王だったともいわれ〔パウサニアス、2巻15・5。〕、ときには最初の人間だったとさえいわれることがある〔プラトーン『ティマイオス』22a~b。〕。 ヒュギーヌスによると、はじめ人間は1つの言語だけを話して平和に暮らしていたが、ヘルメースが人間たちにさまざまな言語を教えると人間は互いに争うようになった。ゼウスはこれを嫌い、ヘーラーに最初に犠牲を捧げたポローネウスに最初の王権を授けた〔。あるいはポローネウスは最初に武器を作ってヘーラーに捧げたので最初の王権を授かった〔ヒュギーヌス、274。〕。またあるいはポローネウスは初めてヘーラーの神殿を創建した〔ヒュギーヌス、225。〕。 パウサニアスによると、ヘーラーとポセイドーンがアルゴリス地方の領有をめぐって争ったとき、敗れたポセイドーンは怒って河の水を干上がらせた。このためポローネウスは初めて人々を集めてポローニコンという市を建設した〔。またアルゴスでは最初に火を発見したのはプロメーテウスではなくポローネウスであり、アポローン・リュケイオス(オオカミを御すアポローン)の神殿では「ポローネウスの火」と呼ばれる火が燃やされていたという〔パウサニアス、2巻19・5。〕。 == 脚注 == 〔 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ポローネウス」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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