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マイクロ水力発電 : ウィキペディア日本語版
マイクロ水力発電[まいくろすいりょくはつでん]

マイクロ水力発電(マイクロすいりょくはつでん、)は、小規模な水力発電である。
小水力発電(しょうすいりょくはつでん)、小規模水力発電ともいう。
==概要==
マイクロ水力発電とは小規模な水力発電のことである。例えば、用水路、小河川、道路脇の側溝の水流、水道 等々、様々な水流を利用して発電を行うことである。〔注: トイレの洗浄水ですら利用できる。〕
自然環境への負荷が少なく(=クリーン)、少ない出費で行うことができる(=ローコスト)。

マイクロ水力発電の明確な定義は存在しないが、制度上は200kW未満の発電設備で各種手続きが簡素化されるため、この規模のものを総称してマイクロ水力発電とすることがある〔これ以外に、マイクロ水力発電導入の手引き書として名高い『マイクロ水力発電導入ガイドブック』(NEDO・刊)による分類で100kW以下をマイクロ水力発電と称する場合もある。〕。
マイクロ水力発電の利点は、ダムも大規模な水源も必要とせず、小さな水流であっても比較的簡単な工事をするだけで発電できることにある。このため、山間地、トンネル内からの湧水〔北陸トンネルでは毎秒180リットルの湧水を使っての実証試験をしている(『鉄道ファン』2014年3月号148頁)。また、国道162号線「京北トンネル」では視線誘導灯を点灯させている(『京都新聞』2013年12月22日24面 「京北トンネル開通」記事)〕、中小河川、農業用水路、上下水道施設、ビル施設、家庭などにおける発電も可能であり、マイクロ水力発電の未開発地は無限にある。
マイクロ水力発電は過去100年以上の長い歴史を有しており、技術上の課題はほとんど解決されているものの、日本では複数の省庁によって各種規制が設けられ普及を阻害してきた。2010年3月31日総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会電力安全小委員会小型発電設備規制検討ワーキンググループがとりまとめた報告により、経済産業省が所管する200kW未満の発電設備に関する規制の一部または全部が不要となった。しかし、農水省所管の農業用水に関する規制、国土交通省所管の慣行水利権に係る水利使用の許可手続きなど、他の省庁の規制は依然として残っている。
(2015年1月になり農地用用排水路に設置する場合の規制緩和が行われている)。
マイクロ水力発電は売電に使い利益を生むことも可能である。
マイクロ水力発電の装置は販売もされているが、比較的安価に自作することも可能である。日本では水車で粉をつく(ひく)といったことをしてきた長い伝統があるが、水車の回転で生じたトルクを、従来のように木の棒(粉をつく棒)に伝えるかわりに小さな発電機に伝えれば発電できるので、日本人にはおなじみの水車づくりのノウハウを ほぼそのまま水力発電装置の自作に活かすことができる。
蓄電装置と組み合わせれば、かなり安定した電源として使うこともできる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「マイクロ水力発電」の詳細全文を読む



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