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マイスタージンガー ()は、中世から近世にかけてのドイツの手工業ギルドが与えたマイスター称号の一つ。マイスターは「親方」、ジンガーは「歌い手」であり、日本語では「職匠歌人」、「親方歌手」などとなる〔スタンダード・オペラ鑑賞ブック p.125〕。 マイスタージンガーは、ドイツ各地の宮廷を遍歴していたミンネゼンガー(吟遊詩人)たちが、中世貴族の没落に伴って都市に住み着いたのが始まりと考えられている。15-16世紀にかけて、ニュルンベルクをはじめとする南ドイツの諸都市を中心に、手工業者の親方や職人、徒弟たちが組合に集い、詩と歌の腕を磨き合う文化が栄えた〔三宅・池上 p.219〕。 == 歴史 == === 伝説の始祖たち === meistersanc の語が文献に登場するのは13世紀である。このころの中世の詩人たちを、マイスタージンガーたちは「いにしえの12人のマイスター」と呼び、彼らの始祖として仰いだ〔三宅・池上 p.219〕。 「いにしえの12人のマイスター」は、14世紀ヴュルツブルクの詩人ルーポルト・ホルンブルクが選んだものが起源とされ、以下のとおりである。 # ヴァルター・フォン・デア・フォーゲルヴァイデ(1170?年 - 1230?年) # ヴォルフラム・フォン・エッシェンバッハ # ラインマール・デア・アルテ # フラウエンロープ(本名:ハインリヒ・フォン・マイセン、1260?年 - 1318年) # コンラート・フォン・ヴュルツブルク(1220/30?年 - 1287年) # コンラート・マルナー # ハルトマン・フォン・アウエ # ハインリヒ・フォン・ミューゲルン # ラインマール・フォン・ツヴェター # ブルーダー・ヴェルンハー # フリードリヒ・フォン・ゾンネンブルク # ボッペ ただし、この名簿については後世に異同が生じており、以下の人物も「いにしえのマイスター」として数えられる場合がある。 * バルテル・レーゲンボーゲン(生年不詳 - 1318年以降) * クリングゾル(伝説上の人物。『パルジファル』に魔法使いとして登場する。) このうち、フラウエンロープは1315年ごろにマインツで最初の「歌学校」(#歌学校の節を参照のこと)を開いたとされる。とはいえ、歌学校が記録に現れるのは、16世紀初頭からである〔三宅・池上 p.219〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マイスタージンガー」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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