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マヨラナ粒子[まよらなりゅうし] マヨラナ粒子(マヨラナりゅうし、Majorana particle)とは、粒子と反粒子が同一の中性フェルミ粒子の呼び名である。マヨラナフェルミオンともいう。 スピン1/2の素粒子であるフェルミ粒子は、その運動方程式がディラック方程式に従い、数学的な表式は4成分のスピノルとして表される。フェルミ粒子のカイラリティには左巻きと右巻きとがあり、ディラック方程式中のディラックのガンマ行列をワイル表示で表すと、左巻き成分と右巻き成分は2種類のワイルスピノル(2成分スピノル)に分解できる。電子と陽電子の関係のように、粒子と反粒子が荷電共役で結ばれている場合には、電子の左巻きワイルスピノルと陽電子の右巻きワイルスピノル、電子の右巻きワイルスピノルと陽電子の左巻きワイルスピノルがそれぞれ関連付けられる。マヨラナ粒子は、ワイルスピノルが1種類のみで構成され、粒子と反粒子が同一となっている。このような条件(マヨラナ条件)が満たされるのは、中性フェルミ粒子の場合に限られ、荷電フェルミ粒子はマヨラナ粒子になりえない。 ==超対称性理論の場合== 超対称性を持つゲージ理論は、左巻き(カイラル)及び右巻き(反カイラル)のスカラー超多重項(スカラー粒子、フェルミ粒子、補助場)とゲージ変換を担うベクトル超多重項(補助場、フェルミ粒子、ゲージ粒子)によって記述される。スカラー超多重項は例えば、(スエレクトロン-L、電子の左巻き成分、補助場)であり、ベクトル超多重項は例えば、(補助場、フォティーノ、光子)である。中性ゲージ場は実数で表され、粒子と反粒子が同一となるため、中性ゲージ場の属するベクトル超多重項に属している超対称性パートナーはマヨラナ粒子となる。例えば、フォティーノやズィーノといったニュートラリーノはマヨラナ粒子である。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マヨラナ粒子」の詳細全文を読む
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