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マルコフニコフ則 : ウィキペディア日本語版
マルコフニコフ則[まるこふにこふそく]
マルコフニコフ則(マルコフニコフそく)はロシアウラジミール・マルコフニコフ(Vladimir Vasilevich Markovnikov (Markownikoff))が1869年に発表した二重結合を持つ炭化水素の付加反応に関する経験則〔IUPAC Gold Book - Markownikoff rule 〕。
==概要==
論文ではハロゲン化水素が非対称なアルケンへ付加した場合の主生成物について触れられていた。より多くの水素が結合しているsp2炭素(二重結合を持つ炭素)にハロゲン化水素由来の水素が結合するというものである。一般的に、非対称形の反応剤が非対称形のアルケンに付加するときは、二重結合の二個の炭素のうち水素原子数の多いほうの炭素に反応剤の電気的に陽性な部分が結合する、という規則に拡張できる。
具体例を挙げれば、プロペン (CH3CH=CH2) に酸触媒でを付加すると2-プロパノール (CH3CH(OH)CH3) が選択的に生成し、1-プロパノールは生成しない。1-ペンテン (CH2=CHCH2CH2CH3) に光触媒塩化水素を付加すると2-クロロペンタン (CH3CClHCH2CH2CH3) が選択的に生成する。
これは反応中間体であるカルボカチオンが結合している炭化水素基が多いほど超共役効果で安定化されるからである。より安定な中間体を形成する生成物のほうが生成に有利である。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「マルコフニコフ則」の詳細全文を読む



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