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マルコフ連鎖(マルコフれんさ)とは、確率過程の一種であるマルコフ過程のうち、とりうる状態が離散的(有限または可算)なもの(離散状態マルコフ過程)をいう。また特に、時間が離散的なもの(時刻は添え字で表される)を指すことが多い(他に連続時間マルコフ過程というものもあり、これは時刻が連続である)。マルコフ連鎖は、未来の挙動が現在の値だけで決定され、過去の挙動と無関係である(マルコフ性)。各時刻において起こる状態変化(遷移または推移)に関して、マルコフ連鎖は遷移確率が過去の状態によらず、現在の状態のみによる系列である。特に重要な確率過程として、様々な分野に応用される。 ==定義== マルコフ連鎖は、一連の確率変数 ''X''1, ''X''2, ''X''3, ... で、現在の状態が決まっていれば、過去および未来の状態は独立であるものである。形式的には、 : ''X''i のとりうる値は、連鎖の状態空間と呼ばれ、可算集合''S'' をなす。マルコフ連鎖は有向グラフで表現され、エッジにはある状態から他の状態へ遷移する確率を表示する。 マルコフ連鎖の一例に有限状態機械がある。これは、時刻''n'' において状態 ''y'' にあるとすると、それが時刻''n'' + 1 において状態''x'' に動く確率は、現在の状態にだけ依存し、時刻''n'' には依存しない。 時間的に均一な(斉時的)マルコフ連鎖とは、すべての''n'' に対し : であるような過程をいう。一般の、時間的に均一でないマルコフ連鎖は、この等式を満たさない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「マルコフ連鎖」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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