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ミクロ・マクロ・ループ ミクロ・マクロ・ループ()は、組織論・会計学・経済学・人工知能論・社会科学方法論の分野などで主題となっているが、分野により意味に異同がある。日本で生まれた概念である。人によってミクロマクロ・ループ、ミクロ・マクロループなど表記にゆれがある。 今井賢一・金子郁容のミクロ・マクロ・ループは組織論的な考察であるが〔今井賢一・金子郁容『ネットワーク組織論』(岩波書店、1988.1)〕、塩沢由典のミクロ・マクロ・ループ論は、社会科学の方法論として提案されている。方法論的個人主義・方法論的全体主義の双方に問題があるとの認識に基づいている〔塩沢由典「慣行の束としての経済システム」『専修大学社会科学研究所月報』第390号(1995年12月20日)、塩沢由典『複雑さの帰結』NTT出版、1997、第3章として収録。塩沢由典「ミクロ・マクロ・ループ」『経済論叢』164(5-6)(1999年11月):1-73. 〕。 == 起源 == 今井賢一・金子郁容『ネットワーク組織論』(岩波書店、1988.1)において用いられたものが初出とされている〔塩沢由典「ミクロ・マクロ・ループについて」『経済論叢』164(5)、1999.11、第2節「先行する理論」、p.465.〕。しかし、塩沢由典は、今井・金子の定義を忘れたまま、ことばの感覚から、方法論的個人主義とも方法論的全体主義ともことなる方法の必要を示す概念としてミクロ・マクロ・ループを使い始めたため、日本において2種類の概念が流布することになった。今井賢一と金子郁容は、清水博の「ホロニック・ループ」という概念から示唆を受けたが、この語のもつ多義性を避けるために「ミクロ・マクロ・ループ」という表現を用いると断っている〔今井賢一・金子郁容『ネットワーク組織論』岩波書店、1988.1、pp.216-7.〕。 経済学においては、塩沢のミクロ・マクロ・ループは、磯谷明・植村恭博らの「制度論的ミクロ・マクロ・ループ」、西部忠らの「ミクロ・メゾ・マクロ・ループ」といった概念に展開している。
抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ミクロ・マクロ・ループ」の詳細全文を読む
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