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ミナミオウギハクジラ(南扇歯鯨、''Mesoplodon grayi'')はハクジラ亜目アカボウクジラ科オウギハクジラ属に属する小型のクジラである。オウギハクジラ類としては比較的良く知られている種である。群を成して行動することが多く、集団座礁(マスストランディング)の報告例もアカボウクジラ類としては比較的多い。他の多くのアカボウクジラ類とは異なり、ミナミオウギハクジラはオウギハクジラ類としては唯一、アカボウクジラ類としてはタスマニアクジラ属のタスマニアクジラを除けば唯一、多数の歯を有している。 種小名の ''grayi'' および英名の Gray's はイギリスの動物学者であるジョン・エドワード・グレイに由来する。和名のミナミ(南)は南半球に棲息することに由来する。他の英名としては Haast's Beaked Whale、Scamperdown Whale などが知られる。 == 形態 == ミナミオウギハクジラはオウギハクジラ類としては非常に細身の体型である。頭部メロンは僅かに膨らんでいる程度であまり目立たない。口吻は非常に長く、唇の線は直線的である。雌雄とも上顎に歯茎から僅かに出ている17から22対の歯を有する。雄の下顎の中ほどには三角形の小さな歯がある。 全体的な体色は灰色であり、背側は濃い灰色、腹側は明るい灰色である。雌雄とも口吻は白い。雌の背は雄よりも明るい灰色であり、生殖器の周囲に白い模様がある。雌雄ともダルマザメによる噛み傷があり、雄の場合には別の雄と争ってできた傷跡があることも多い。 成体の体長は雄が5.7m、雌が少なくとも5.3mであり、体重は1,100kg程度である。産まれた直後の体長は2.4mほどであると考えられる。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ミナミオウギハクジラ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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