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ミノヒゲムシ ''Mallomonas'' は、黄金色藻類の1属。細胞表面を珪酸質の鱗片が覆っており、往々にしてこの鱗片から長い棘が出る。 == 特徴 == 単細胞生の鞭毛藻類〔以下、記載は主として水野・高橋(1991),p.447〕。細胞の先端に1本の鞭毛を持つものが多い。一部に2本の不等鞭毛を持つ例があり、それらはマロモノプシス節 Section Mollomonopsis に纏められている。この類では長い羽型と短い鞭型を有するが、それ以外の種は羽型鞭毛1本のみを持つ。 細胞の形は球形、卵形、楕円形、流線型、円筒形など様々で、その表面を珪酸質の鱗片が瓦状に並んだ被殻が覆っている。鱗片からは細い針のような剛刺が出るものがある。剛刺はその先端が鱗片の先端近くに曲がった基部が刺さったような形で外に向かう。一つの鱗片に複数の剛刺を持つ例もあれば、一部の鱗片にのみ剛刺を持つ例もある。外から見れば、細胞全体から長い棘が多数出ているものが多いが、例えば細胞の前端や後端からのみ出る例、まばらにごく少数のみが出る例などもある。 葉緑体は1つだが、細胞壁に沿って広がり、中央が縦に縊れ、2葉に分かれているので、2つあるようにも見える。 和名としては、古くは内田他(1947)にはマロヒゲムシというのがあるが、科名にはマロモナス科を採用している〔この書ではアメーバをアメムシ、ミドリムシ(ユーグレナ)にユウグレムシという和名を採用しており、それらに通じる学名の一部を取った名の一つとも思える。〕。水野(1964)は科名、属名もそれぞれミノヒゲムシ科、ミノヒゲムシ属とし、幾つかの種にそれぞれ○○ミノヒゲムシという和名を与えている。また、種としては ''M. caudata'' の和名をミノヒゲムシとしている。岡田他(1965)もほぼこれに倣っている。他方で学名仮名読みのマロモナスもよく使われている〔井上(2006),p.46、滋賀の理科(中略)研究会(2005)など〕。やや特殊なのは月井(2010)で、マルロモナスとの表記を採っている。和名としてはぶれがないので、この項ではミノヒゲムシを採った。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ミノヒゲムシ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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