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ミュリオケフォアロンの戦い : ウィキペディア日本語版
ミュリオケファロンの戦い[みゅりおけふぁろんのたたかい]

ミュリオケファロンの戦い(ミュリオケファロンのたたかい、 )は、1176年9月17日に、、アナトリア中部のミュリオケファロン(Myriokephalon)で、東ローマ帝国ルーム・セルジューク朝との間で戦われた戦闘。ルーム・セルジューク朝が勝利をおさめた。これにより東ローマ帝国の威信は著しく失墜し、コムネノス王朝の衰退を決定づけた。
== 背景 ==
11世紀末、マラズギルトの戦いに勝利したセルジューク朝はアナトリア西部へと勢力を伸ばし、東ローマ帝国のアナトリアの領土は地中海沿岸部が残るのみとなっていた。その後、十字軍アレクシオス1世ヨハネス2世の尽力によりアナトリア西部と湾岸部を取り戻したものの、ヨハネス2世の跡を継いだマヌエル1世はルーム・セルジューク朝と友好的な条約を結んで対立の回避に努めた。
しかし、一方ではマヌエル1世はルーム・セルジューク朝からの小アジア奪還を諦めていなかった。この時期、シリアに拠点を置くザンギー朝ヌールッディーンもルーム・セルジューク朝の東進を危惧してダニシュメンド朝を支援したため、ルーム・セルジューク朝という共通の敵を持つ東ローマ帝国とザンギ-朝が接近し、1157年に条約を結ぶ。その成果がでたのはメンデレス川流域での戦いであり、クルチ・アルスラーン2世を敗北させ、1162年には平和条約を結んでいくつかの都市の返還を約束させる条約の締結に成功した。
平和条約の結ばれた1162年以降、1174年まで東ローマ帝国とルーム・セルジューク朝の関係は、突発的な小競り合いは継続していたものの小康状態にあった。その間、マヌエル1世は西方への政策に苦心し〔ハンガリー王国のベーラ3世と婚約していたマヌエル1世の娘マリアに対し、シチリア王国グリエルモ2世が帝位継承を条件に結婚を持ちかける。イタリアでの影響強化を狙うマヌエル1世はマリアの婚約を破棄させてグリエルモ2世と婚約させるが、神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世が自らの息子のハインリヒとマリアとの結婚を提案した。天秤にかけたマヌエル1世はドイツ皇帝を選択し、グリエルモ2世との結婚を中止させたが、それを見届けたフリードリヒ1世は態度を急変し、婚姻の合意を破棄した。結局、シチリアは前述のハインリヒがシチリア王国の後継者コスタンツァと結婚して継承することになり、ハンガリー王国はマヌエル1世の死後、東ローマ帝国へ反旗を翻す。〕、ルーム・セルジューク朝のクルチ・アルスラーン2世は東方を討って後顧の憂いを断つ軍事行動に専念した。ルーム・セルジューク朝はダニシュメンド朝を攻め、1171年にはダニシュメンド朝を支援するザンギー朝のヌールッディーンとも交戦し、膠着状態のまま1173年に和平が結ばれる。その条約の一項には、東ローマ帝国とルーム・セルジューク朝との戦いにおいて、ヌールッディーンが中立を守ることが定められていた〔尚樹(1999:604)〕。1174年にはエジプト遠征の準備を進めていたヌールッディーンが死去し、後継者もサラディンの圧迫によりダニシュメンド朝への支援を放棄した。
こうして足場を固めたルーム・セルジューク朝だったが、クルチ・アルスラーン2世がまず望んだのは平和の維持だった。1175年、平和条約の更新を求めるルーム・セルジューク朝の使者がコンスタンティノープルに滞在するマヌエル1世の元へ到着する。しかし、マヌエル1世は優位を信じ、平和条約の更新を拒否してアナトリア奪還のための遠征軍を派遣する。しかし、この遠征軍はニクサル(Niksar)攻略を果たせず、1176年、マヌエル1世は自ら出陣し、コンヤ(イコニオン、Konya)へ向けて軍を進めた。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Battle of Myriokephalon 」があります。



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