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ミルメコレオ(Myrmecoleo)は、ヨーロッパの伝説上の生物。ライオンとアリの性質を合わせ持つ生物とされる。中世ヨーロッパの教本『フィシオロゴス』、フランスの小説家ギュスターヴ・フローベールによる『聖アントワーヌの誘惑』、ホルヘ・ルイス・ボルヘスらによる『幻獣辞典』などに記述がある。「ミルメコレオ」の表記は、晶文社『幻獣辞典』(柳瀬尚紀訳)などによるもので、ほかの日本語表記では「ミュルメコレオ」「ミュルメコレオン〔」などがあり、「アリライオン〔」との和訳表記もある。別名をアントライオン(Antlion)ともいう。 == 概要 == 『フィシオロゴス』によれば、ミルメコレオはライオンの父とアリの母を持つ生物で、顔はライオン、首から下がアリの姿とされる〔。『聖アントワーヌの誘惑』の記述では、前半身がライオン、後半身がアリの姿とされ、生殖器が逆向きに付いているという特徴がある〔。脚については、前の1対がライオン、後ろの2対がアリのものとの説もある。 このような2つの性質を合わせ持つ生物は、古代の西洋ではアリの顔を持つ父親から生まれた悪魔の創造物ともいわれた〔。アリとライオンの結婚で生まれるとも〔、ライオンがアリの卵を妊娠させることで生まれるともいい〔、アリの卵にライオンの精子がかかることで生まれるとの解釈もある。 『フィシオロゴス』では、この2つの生物の性質を受け継いだミュルメコレオンは、肉食のライオンの性質のために植物を食べることができず、アリの性質のために肉を食べることもできず(当時、アリは草食と考えられていた〔)、餌を得られないために滅びると記述されている〔。 別説では、ミルメコレオはアリ同様に地中の巣の卵から孵化するが、地中でかなりの大きさに成長してしまうために地中で身動きがとれず、自力で巣から出るためにほとんどが死んでしまう〔。 偶然、人間や獣が地面を掘ったときだけ地上へ這い出すことができるが、前述のような食性のためにすぐに死んでしまうのだという〔。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ミルメコレオ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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