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ミーカート(英語表記Mīqāt、アラビア語表記 ميقات)とは、ハッジで聖域に入る際に、普段の服装から、イフラームに着替える場所として指定された場所のことである。基本的には、以下の5箇所である。 *ズー・アル=フライファ……メディナの南11km。メディナ方面からの巡礼者にとってのミーカート。ここは、ムハンマドが別離のための最後の巡礼を行った際に、ここから聖域に入ったという先例に倣っている。 *ジュフファ……メッカの北187km、ラービクの東郊。シリア、エジプト、北アフリカ方面からの巡礼者にとってのミーカート。 *ザート・イルク……メッカの東北94km。イラク方面からの巡礼者にとってのミーカート。 *カルン・アル=マナーズィル……メッカの東96km。サウジアラビア東部、クウェート方面からの巡礼者にとってのミーカート。 *ヤラムラム……メッカの南東54km。イエメン方面からの巡礼者にとってのミーカート。 これらのミーカートは基本的に、陸路で聖域に入る際にイフラームに着替える場所として指定されている。というのも、キャラバンを組織しての巡礼が基本的なハッジの形態であったからである。だが、今日の交通事情の発達で、海路・空路で聖域に入る際にいつ、どこで着替えるかという問題が生じてくる。海路で、メッカの外港であるジッダへ移動した場合を例に挙げるとすると、スエズ方面から紅海を南下している場合には、ジュフファと同緯度の地点に着いた時点で、イフラームに着替えることになる。また、空路で、メッカを目指す場合は、一般的には、出発地点の空港の指定場所で着替える。 ==参考文献== 坂本勉『イスラーム巡礼』(岩波新書、2000) ISBN 4-00-430677-9 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ミーカート」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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