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ムジナモ(貉藻、狢藻)は、モウセンゴケ科ムジナモ属の多年草の水生植物であり、1属1種の食虫植物である。 == 概要 == 浮遊性の水草で、根は発芽時に幼根があるだけで通常はない。葉がハエトリグサと同じく二枚貝のような捕虫器官になっており、動物プランクトンを捕食する。 細長い茎を中心にして、捕虫葉が風車のように放射状に輪生する。植物全体の印象は、似た和名を持ち小さな袋状の捕虫葉を持つタヌキモが二次元的・平面のように広がって見えるのに対し、ムジナモは三次元的・円柱のように見える。和名は、その形がムジナの尾を連想することから付けられた。英名は Waterwheel plant と、水車の名が与えられている。 茎は5cmから30cmほどの長さになり、夏期には1日に1cm伸びることもある。途中で脇芽を出して枝を伸ばし、基部が枯れ落ちていくことで分離、増殖していく。葉柄の長さは5mmから8mmで、その先に付く捕虫葉は5mm程度。捕虫葉の内側にはハエトリグサと同じく感覚毛が生えているが、数は約40本と多く、1回の刺激で葉が閉じる。閉じる速さも50分の1秒とハエトリグサより遙かに速い。しかし捕虫葉が小さく水中にあるため観察は困難である。葉を閉じると狭窄運動を行い、消化酵素を出し、養分を吸収する。 冬期は先端に冬芽(殖芽)を作り、水底に沈んで越冬する。春になると冬芽は浮上し、水温の上昇と共に成長していく。7月から8月、水温が30度を越えるようになると茎の途中から花茎を1本伸ばすが、花を咲かせることは希で閉鎖花の状態で終わってしまうことが多い。開花は昼の1時間から2時間ほどで、白もしくは緑白色の小さな花が1つ咲く。種子は翌年の初夏に発芽する。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ムジナモ」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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