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ムラサキフウセンタケ : ウィキペディア日本語版
ムラサキフウセンタケ

ムラサキフウセンタケ(紫風船茸、学名:''Cortinarius violaceus'')はフウセンタケ科フウセンタケ属の菌類。フウセンタケ属のタイプ種であるが、特徴的な黒紫色とシスチジアによって同属の他種とは明確に識別できるとされる〔ただし針葉樹林に見られるものは、外見は良く似ているが、オオムラサキフウセンタケという別種であるとされる〕。不可食種で、独特の色彩が本種の第一の魅力であるとも言われ〔、本属の中では最も暗い色をしており、この色に匹敵するものは他の属にしか見られない〔。
北半球に広く分布し、北アメリカでは一部の針葉樹林に良く見られ〔、ヨーロッパでは主に広葉樹林に発生するが、一般的に珍しい種類である。
== 分類学 ==
ムラサキフウセンタケはスウェーデン菌類学の父と呼ばれるエリーアス・フリース分類学の父と呼ばれるカール・フォン・リンネによって分類、命名された。〔種小名の ''violaceus'' は「紫色の~」という意味で、濃紫色の傘の色に因み、英語圏ではViolet Webcapの名でも知られている。
本種はフウセンタケ属のタイプ種である。しかしデヴィッド・アロラ(David Arora)〔によれば、少なくとも1000種以上はあると思われる本属の他種と本種とでは、色やシスチジアの特徴が大きく異なっており、両者は別属として分けることも可能であるとする。もしこの見解が支持された場合、国際植物命名規約の上からは、本種は属のタイプ種であることから従来どおり本属に残され、残りの種が新たな属に分類し直されることになる。しかしオーストリアの菌類学者マインハード・モーザー(Meinhard Moser)は、本種と他の1種の計2種のみを承名亜属であるフウセンタケ亜属 ''Cortinarius'' (''Cortinarius'') に分類しており、他の種は別の亜属として扱っており〔、両者はすでに区別はされている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ムラサキフウセンタケ」の詳細全文を読む



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