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ムラート(Mulatto, Mulato)は、ラテンアメリカおよび北アメリカでヨーロッパ系白人と、アフリカ系の特に黒人との混血を指す言葉である。ムラットともいう。なお、女性だけを指していう場合はムラータ(Mulata)という。 ==概要== 元々は、片方の親がヨーロッパ系でもう片方の親がアフリカ系の子供のことを指していたが、現在ではある程度両方の血統が混じっている人々のことを指すようになった。「黒人と白人の混血者」と説明されることも多い。なお、ヨーロッパ白人系とインディアンやインディオとの混血をメスティーソ、アフリカ系とインディオの混血をサンボという。アメリカ合衆国ではインディアンと黒人との混血がムラートと呼ばれ、ヨーロッパ系とアフリカ系との混血は、により黒人と呼ばれた。 この言葉は、スペイン語およびポルトガル語で雌ラバ(馬とロバを掛け合わせた品種)を意味する''mula''から来ており、強く侮蔑的な意味を含んでいる〔ジョアン・マノエル・リマ・ミラ「ラテンアメリカにおけるアフリカ系文化」子安昭子/高木綾子(訳)『ラテンアメリカ人と社会』中川文雄/三田千代子 (編)新評論 1995/10〕。 ムラートの多い国は、ドミニカ共和国やキューバ、プエルトリコなど、カリブ海の国と、南アメリカのブラジル、コロンビア、ベネズエラ、中央アメリカのパナマ、エクアドルなどであり、アルゼンチン、ウルグアイ、チリ、ボリビア、メキシコなどにも少数が存在する。 西インド諸島の国家でも「世界初の黒人共和国」と呼ばれるハイチでは、独立以来国民の約5-10%に当たるムラートがエリート層を形成し、フランス文化を受け入れてその他大勢の黒人に対して文化的、経済的に圧倒的に優位に立っている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「ムラート」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Mulatto 」があります。 スポンサード リンク
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