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メイドマン (made man) とは、アメリカ合衆国のコーサ・ノストラ(マフィア)の正式な構成員を示す言葉。 ワイズガイ (wiseguy) やグッドフェラ (goodfella)、メイドガイ (made guy)、マン・オブ・アナー(「名誉ある男」、man of honor)、マフィオーソ(mafioso、複数形はマフィオーシ (mafiosi))とも呼ばれる。 ==概要== 伝統的に、コーサ・ノストラ(以下、マフィアとする)のメイドマン(正式構成員)となるためには、純潔なイタリア系(およびシチリア系)であることが絶対条件だった。ニコラス・ピレッジの著作『ワイズガイズ/わが憧れのマフィア人生 (Wiseguys)』(後に『グッドフェローズ (Goodfellas)』として映画化)には、少なくとも1970年代まではこの条件が残存していたことが記述されている。 しかし、今日のマフィア社会では、この条件がやや緩和され、父系がイタリア系(およびシチリア系)であればメイドマンとなることができるとされる。これは、移民の世代が3世、4世となるにつれ、異人種との関連が深まり、純潔なイタリア系アメリカ人およびシチリア系アメリカ人の人口が少なくなったからであるとされる。例として、ジョン・A・ゴッティ(ガンビーノファミリーの大ボスジョン・ゴッティの息子)は、父系がイタリア系で母系はロシアおよびユダヤ系である。プロビデンスのパトリアルカファミリーのボスだった"キャデラック"・フランク・サレンメも、父系がイタリア系で母系はアイルランド系だった。フィラデルフィアマフィアのジョン・スタンファ(シチリア出身)は多くの非イタリア系の人間を雇い入れた(ジョン・ビーゼイなど)。 また、警察や警察関連の組織に所属する者やそれを近縁に持つ者もメイドマンとなることはできない。例として、デメイオ・クルーに所属していたヘンリー・ボレーリは腕利きの殺し屋だったが、彼はメイドマンにはなれなかった。ボレーリがニューヨーク市警察にいた経験があったからである。例外的事例として、スカルフォファミリーのロン・プレビーテはかつてフィラデルフィア警察に所属していたが、メイドマンとなることができた。 メイドマンの掟の1つとして「殺人」がある。ファミリーの実行する「殺人」には必ず加担することがメイドマンの掟である。最初の掟を実行することを、マフィアの専門用語で「メイキング・ユア・ボーンズ (making your bones)」と呼ぶ。この掟は、マフィアへの潜入捜査を行ったFBI捜査官ジョー・ピストーネによるドニー・ブラスコ裁判(後に『フェイク (Donnie Brasco)』として映画化)で知られるようになった。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「メイドマン」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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