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メコバラミン : ウィキペディア日本語版
メチルコバラミン

メチルコバラミン(: Methylcobalamin; 本邦では一般にメコバラミン mecobalamin と呼ばれる。)は、コバラミン(ビタミンB12)の一種であり、末梢神経障害・糖尿病性神経障害の治療・筋萎縮性側索硬化症の初期治療に用いられている。
==概要==
メチルコバラミンは、ビタミンB12の一つの形態であり、シアノコバラミンとはシアニドメチル基に置き換わっていることが相違点である〔Vitamins in Animal and Human Nutrition , Lee Russell McDowell, Wiley-Blackwell, 2000年10月11日.〕。メチルコバラミン薬では「メチコバール」(エーザイ)や「レチコラン」(東菱薬品工業製造、日医工販売)が代表的である(カプセル状のものとしては、日新製薬のメコラミンも存在するが、後発品扱いとなっている)。
このビタミンは、体内でビタミンB12依存酵素により利用されている2つの補酵素のうちの1つであり、特にメチオニン合成酵素として知られている5-メチルテトラヒドロ葉酸ホモシステインメチル基転移酵素(MTR)により利用されているビタミンB12誘導体である。
メチルコバラミンは天然の正真正銘の有機金属結合の数少ない例として有名である。
メチルコバラミンはある種のバクテリアによって優先的に産生されている。この物質が環境中で重金属と接触した場合には重金属をメチル化することになり、その重金属が水銀である場合には極めて有害なメチル水銀を作り出す場合がある〔Comprehensive B12 Chemistry, Biochemistry, Nutrition, Ecology, Medicine , Schneider ZenonStroinski Andrzej, Walter de Gruyter, 1987年1月1日.〕 。
メチルコバラミン製剤の「メチコバール」は医薬品の申請の後、申請当時の時代背景もありメチル水銀の安全性の認定に時間がかかり、承認に1年以上要したという経緯がある。申請から承認に1年以上要するとその医薬品は新発医薬品としての承認が降りないとの規定のために「メチコバール」は新発医薬品ではない(後発医薬品である)とされた〔先発医薬品のないジェネリック医薬品について ジェネリック医薬品情報システム 日本ジェネリック医薬品学会〕。
メチコバールやレチコラン以外の錠剤の後発医薬品の中で、250㎍/500㎍ともに販売されているものとしては、メコバラミン錠「JG」(日本ジェネリック)及び同「YD」(陽進堂)が存在する(500㎍のみを製造しているメーカーは他に多数)。カプセル状のものは、2015年時点では前述したメコラミンのみが存在する(ただし、メコラミンは250㎍のみの製造・販売)。
なお、メチルコバラミン製剤が生体内では有機水銀中毒を発現しないことは基礎並びに臨床研究によって証明されている〔 医薬品インタビューフォーム〕。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「メチルコバラミン」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Methylcobalamin 」があります。



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