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メタリジウム菌(''Metarhizium'')はメタリジウム属に属する菌類の総称。ただしほとんどの場合''M. anisopliae''を指す。他に''M. flavoviride''などが知られており、いずれも昆虫に感染し、死に至らしめる。多くの昆虫に感染するが、菌種や菌株によって得意とする寄主が異なる〔果樹研究所 Metarhizium属の形態比較表 〕。 昆虫病原性糸状菌の一種であり、分生子塊の色から緑僵病菌の1つに数えられることもある〔岐阜大学応用生物科学部 昆虫生態学研究室 菌類を用いた害虫防除 〕〔「''M. anisopliae''は緑僵病菌とも呼ばれる」とする解説もあるが、緑僵病菌は普通は''Nomuraea rileyi''なども含む形態上の分類である。 〕。 本来は土壌に生息する。そのため、土の上で生息する昆虫に感染しやすい。菌の分生子(無性胞子)がクチクラ(分泌膜)分解酵素を出して昆虫の体内に侵入する〔。'Metarhizium'')はメタリジウム属に属する菌類の総称。ただしほとんどの場合''M. anisopliae''を指す。他に''M. flavoviride''などが知られており、いずれも昆虫に感染し、死に至らしめる。多くの昆虫に感染するが、菌種や菌株によって得意とする寄主が異なる〔果樹研究所 Metarhizium属の形態比較表 〕。 昆虫病原性糸状菌の一種であり、分生子塊の色から緑僵病菌の1つに数えられることもある〔岐阜大学応用生物科学部 昆虫生態学研究室 菌類を用いた害虫防除 〕〔「''M. anisopliae''は緑僵病菌とも呼ばれる」とする解説もあるが、緑僵病菌は普通は''Nomuraea rileyi''なども含む形態上の分類である。 〕。 本来は土壌に生息する。そのため、土の上で生息する昆虫に感染しやすい。菌の分生子(無性胞子)がクチクラ(分泌膜)分解酵素を出して昆虫の体内に侵入する〔。')はメタリジウム属に属する菌類の総称。ただしほとんどの場合''M. anisopliae''を指す。他に''M. flavoviride''などが知られており、いずれも昆虫に感染し、死に至らしめる。多くの昆虫に感染するが、菌種や菌株によって得意とする寄主が異なる〔果樹研究所 Metarhizium属の形態比較表 〕。 昆虫病原性糸状菌の一種であり、分生子塊の色から緑僵病菌の1つに数えられることもある〔岐阜大学応用生物科学部 昆虫生態学研究室 菌類を用いた害虫防除 〕〔「''M. anisopliae''は緑僵病菌とも呼ばれる」とする解説もあるが、緑僵病菌は普通は''Nomuraea rileyi''なども含む形態上の分類である。 〕。 本来は土壌に生息する。そのため、土の上で生息する昆虫に感染しやすい。菌の分生子(無性胞子)がクチクラ(分泌膜)分解酵素を出して昆虫の体内に侵入する〔。 == ''M. anisopliae'' == 基名(もともとの名)を''Entomophthora anisopliae''という。200種以上の昆虫に感染する。それを利用して生物農薬としてバッタ、シロアリ、アザミウマなどの駆除に使われる。マラリア対策として蚊に使われることもある〔 〕。 菌の分生子は、昆虫の体表に触れると発芽する。菌糸は表皮を付きぬけ、昆虫体内に侵入する。菌は昆虫体内で成長を続け、感染した昆虫は大抵2~3日で死に至る。昆虫が死ぬのは、主として菌が作り出す非リボソームペプチドの一種、デストラキシン(destruxins)が毒素として働くためである。昆虫が死に、湿度が十分な場合、体表に菌糸が発生し、死骸の表皮は緑色か時には赤色に覆われ、胞子が生産される。 進化の過程の中で、昆虫に免疫ができ、菌はそれに対抗するようになっていったため、特定の昆虫にのみ感染しやすいいくつかの亜種が生まれている〔 〕。例えば''Metarhizium anisopliae'' var. ''acridum''〔 〕は、バッタ目のバッタ亜目に感染しやすい。 1879年、イリヤ・メチニコフはこの菌に初めて名を付け、''Entomophthora'' ''anisopliae''とした。これは、分離された時の寄主でコガネムシの一種、''Anisoplia'' ''austriaca''にちなんでいる。昔は不完全菌門に分類されていた。「不完全菌」は遺伝子の交換方法が分かっていなかった菌類全てに当てられていた古い分類法であり、今では遺伝子研究に基づいた分類がなされている。それによると、''Metarhizium''属は''Metacordyceps''属に近い〔 〕。そのため、''Metacordyceps taii'' (''Cordyceps taii''とも)が''Metarhizium taii''とされることもあり〔 〕、さらには''Metarhizium anisopliae'' var. ''anisopliae''の変種であると言われている〔 〕。''Metacordyceps taii''は2細胞の分生子を持つ点で、単細胞の分生子しか持たない''Metarhizium ''属と異なり〔、この説はまだ十分には裏付けられていない。'anisopliae''とした。これは、分離された時の寄主でコガネムシの一種、''Anisoplia'' ''austriaca''にちなんでいる。昔は不完全菌門に分類されていた。「不完全菌」は遺伝子の交換方法が分かっていなかった菌類全てに当てられていた古い分類法であり、今では遺伝子研究に基づいた分類がなされている。それによると、''Metarhizium''属は''Metacordyceps''属に近い〔 〕。そのため、''Metacordyceps taii'' (''Cordyceps taii''とも)が''Metarhizium taii''とされることもあり〔 〕、さらには''Metarhizium anisopliae'' var. ''anisopliae''の変種であると言われている〔 〕。''Metacordyceps taii''は2細胞の分生子を持つ点で、単細胞の分生子しか持たない''Metarhizium ''属と異なり〔、この説はまだ十分には裏付けられていない。'とした。これは、分離された時の寄主でコガネムシの一種、''Anisoplia'' ''austriaca''にちなんでいる。昔は不完全菌門に分類されていた。「不完全菌」は遺伝子の交換方法が分かっていなかった菌類全てに当てられていた古い分類法であり、今では遺伝子研究に基づいた分類がなされている。それによると、''Metarhizium''属は''Metacordyceps''属に近い〔 〕。そのため、''Metacordyceps taii'' (''Cordyceps taii''とも)が''Metarhizium taii''とされることもあり〔 〕、さらには''Metarhizium anisopliae'' var. ''anisopliae''の変種であると言われている〔 〕。''Metacordyceps taii''は2細胞の分生子を持つ点で、単細胞の分生子しか持たない''Metarhizium ''属と異なり〔、この説はまだ十分には裏付けられていない。'Anisoplia'' ''austriaca''にちなんでいる。昔は不完全菌門に分類されていた。「不完全菌」は遺伝子の交換方法が分かっていなかった菌類全てに当てられていた古い分類法であり、今では遺伝子研究に基づいた分類がなされている。それによると、''Metarhizium''属は''Metacordyceps''属に近い〔 〕。そのため、''Metacordyceps taii'' (''Cordyceps taii''とも)が''Metarhizium taii''とされることもあり〔 〕、さらには''Metarhizium anisopliae'' var. ''anisopliae''の変種であると言われている〔 〕。''Metacordyceps taii''は2細胞の分生子を持つ点で、単細胞の分生子しか持たない''Metarhizium ''属と異なり〔、この説はまだ十分には裏付けられていない。' ''austriaca''にちなんでいる。昔は不完全菌門に分類されていた。「不完全菌」は遺伝子の交換方法が分かっていなかった菌類全てに当てられていた古い分類法であり、今では遺伝子研究に基づいた分類がなされている。それによると、''Metarhizium''属は''Metacordyceps''属に近い〔 〕。そのため、''Metacordyceps taii'' (''Cordyceps taii''とも)が''Metarhizium taii''とされることもあり〔 〕、さらには''Metarhizium anisopliae'' var. ''anisopliae''の変種であると言われている〔 〕。''Metacordyceps taii''は2細胞の分生子を持つ点で、単細胞の分生子しか持たない''Metarhizium ''属と異なり〔、この説はまだ十分には裏付けられていない。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「メタリジウム菌」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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