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メロードの祭壇画 : ウィキペディア日本語版
メロードの祭壇画[めろーどのさいだんが]

メロードの祭壇画』(メロードのさいだんが(、))は、初期フランドル派の画家ロベルト・カンピンが描いた三連祭壇画。ただし、カンピンが描いたオリジナルの三連祭壇画からの複製画ではないかと考える研究者も存在する〔美術史家ローン・キャンベルは『 National Gallery Catalogues (new series)』(1998年、ISBN 185709171X)で単に「15世紀ネーデルラント絵画」としており、1974年の論文ではより具体的にこの祭壇画の作者が誰であるのかについて考察しているJSTOR 。〕。現在『メロードの祭壇画』を所蔵しているニューヨークのメトロポリタン美術館では「ロベルト・カンピンと助手」の作品であるとしている〔「外部リンク」のメトロポリタン美術館公式サイトを参照。〕。さらに制作年度もはっきりとはしておらず、1422年以降、おそらくは1425年から1428年ごろではないかとされている。
『メロードの祭壇画』は、ニューヨークのナショナル・ギャラリーヤン・ファン・エイクの『受胎告知』を1939年に獲得した後、ニューヨーク、ひいては北米の所蔵になった最も優れた初期フランドル派の作品だと議論されている。ロベルト・カンピンが描いた絵画の中でもっともよく知られている作品で、家庭的な雰囲気にあふれた室内描写と、窓越しに見える都市の風景描写とで構成されている。現在はメトロポリタン美術館の別館クロイスターズに展示されている。
== 概説 ==

『メロードの祭壇画』は中央パネルと2枚の両翼が蝶番で組み合わされている、典型的な三連祭壇画である。中央パネルは比較的小さく、64cm x 63cm、両翼は 65cm x 27cmとなっている。この作品は教会や修道院ではなく、個人の注文によって描かれたと考えられている。当時の個人的依頼によって描かれた宗教画によくみられるように、この作品にも左翼パネルに、従者の男性の後ろでひざまずいている依頼主の女性の肖像画が描かれている (:en:donor portrait))。この女性像にはいったんこの作品が完成した後に別の画家の手によって修正が加えられた形跡があり、これは依頼主の女性が結婚したことによるものではないかとされている。中央パネルの窓にあるステンドグラスに描かれた紋章から、この女性は1427年のトゥルネーの記録に残っている、メヘレン近郊の富裕な商工業者の一族である〔メトロポリタン美術館の公式サイトと本稿の最終節参照。〕。
中央パネルのモチーフは受胎告知であるが、聖母マリアが書物に目を落としたままで、来臨した天使に気付いていないことから、マリアが神の子の受胎を告げられる直前の場面を描いたものである。天使の頭上には、十字架を持ちマリアに向かって降臨する小さなキリストが描かれており、マリアが神の子を身ごもることを暗示している。右翼に大工の姿で描かれているのはキリストの養父聖ヨセフだが、これは受胎告知を描いた作品としてはあまり例のない構成といえる。マリアとヨセフが結婚したのはマリアが受胎告知を受けた後のことであるが、この作品では婚礼前の二人が同居しているかのような光景で描かれている。
この絵画は市場に流出するまでは、ベルギーの貴族アレンベルグ=メロード家が所有していた作品だった。
同じくカンピンが描いた「受胎告知」の別ヴァージョンではないかとされる三連祭壇画の中央パネルが、ブリュッセルのベルギー王立美術館に所蔵されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「メロードの祭壇画」の詳細全文を読む



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