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モジュール化 : ウィキペディア日本語版
モジュール

モジュールModule)とは、工学などにおける設計上の概念で、システムを構成する要素となるもの。いくつかの部品的機能を集め、まとまりのある機能を持った部品のこと。モジュールに従っているものをモジュラー (modular)という。
入出力を絞り込み、標準化することで、システム開発を「すり合わせ」から「モジュールの組合わせ」にすることができる〔『能力開発競争 - 日本の自動車産業はなぜ強いのか』 中公新書 藤本隆宏著〕。
==ハードウェア==
パソコンなどを作成する際、標準規格に合った部品であれば、どの会社のモノを使用しても機能を発現できる。
IBMが、1980年代にパソコンの仕様を公開し、規格にあったモジュールであれば内部はブラックボックスでもかまわないという開発体制(モジュール化)をとった。これにより、世界中に無数の部品メーカーが誕生、モジュールの性能を競ったためパソコンの性能は飛躍的に高まった。反対に、系列会社の生産した部品による作り込みの開発体制(摺り合せ)をとった日本メーカーは競争力を喪失した。これ以降、パソコンメーカーは性能がよく安いモジュールを世界中から探し組み立てるというビジネスに特化。組み立て産業となったパソコン産業では、格安の賃金で大量生産できる新興企業が幅を利かせることになった。価格低下により、旧来のメーカーにとっては利幅の薄い仕事となり、とうとうパラダイム転換の主であるIBMは撤退することになった。
現在、「組み立て」の前段階のモジュール作成においてはCPUメモリなどの分野で最新技術がブラックボックスとして詰め込まれている。このため利益を上げやすい。一方で、「組み立て」後のアフターケアも需要は厚く利益を上げやすい。このように中段階だけ利益率が低く、前段階と後段階が利益率が高い状態が「U」のような曲線を描くためスマイルカーブSmiling curve)と呼ばれている。
同じようなモジュールの組み立て産業に自動車産業があるが、自動車の場合は、容積や重量などが重要要素であり、2万点以上ある部品間の相互依存性(interdependency)が大きいため、部品間において綿密かつ独自のすり合わせが必須である。このため、組み立てといえども容易に参入できるものではなく、自動車組み立て業は高い利益を上げることができる。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「モジュール」の詳細全文を読む

英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Modular programming 」があります。



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