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モダンタイムズ : ウィキペディア日本語版
モダン・タイムス

モダン・タイムス』(''Modern Times'')は、1936年アメリカ映画チャーリー・チャップリンが監督・製作・脚本・作曲を担当した喜劇映画で、彼の代表作のひとつである。モノクロサウンド版
== 概要 ==

資本主義社会や機械文明を痛烈に風刺した作品で、労働者の個人の尊厳が失われ、機械の一部分のようになっている世の中を笑いで表現している。自動給食マシーンの実験台にされるシーンや、チャップリンが歯車に巻き込まれるシーン、ラストのチャップリンとヒロインが手をつないで道を歩いてゆくシーンなどが有名である。

この作品は前作の『街の灯』(1931年)に続いてのサウンド版で、一部にセリフが入る以外は音楽の伴奏と効果音のみによるサイレント映画となっている。また、チャップリンが初めてスクリーンで肉声を発した映画であり、キャバレーでインチキ外国語(一説にはフランス語風と言われる。また、「taxi」と聞き取れる部分がある)による「ティティーナ」を歌うシーンで、チャップリン自身の歌声を聴くことができる。自作の映画音楽も映像にのせており、前述の「ティティーナ」とラストシーンで印象的な「スマイル」を作曲し、その音楽的才能も開花させている(後述)。公開当時はすでにトーキー映画が普及していたため、この作品は「時代遅れ」と呼ばれてあまり高い評価は得られなかった。
公私にわたるチャップリンのパートナーで、本作でヒロインを務めたポーレット・ゴダードは、チャップリンによる次作で反ナチス・ドイツ映画の『独裁者』(1940年)においてもチャップリンと共演している。他キーストン社時代からチャップリンと共演しているチェスター・コンクリンが出演し、キーストン社時代に演じた「ウォルラス氏」の扮装で登場した。
本作はルネ・クレール監督作品『自由を我等に』と内容が酷似している(ベルトコンベアが走る流れ作業、それから起こるドタバタ騒ぎ、ラストの野原の直線道路を行く構図などが似ているといわれる)。そのため『自由を我等に』のドイツの製作会社・トビス社(Tobis Film)はチャップリンを著作権侵害で告訴しようとした。しかし、証人に立ったルネ・クレールは、「もし『モダン・タイムス』が自分の映画からヒントを得ているならば、光栄に思う」と証言したため、告訴は取り下げられている(1937年)。しかし第二次世界大戦後1947年にトビス社は再び訴えを起こし、それをうっとうしく思ったチャップリンサイドはわずかばかりの支払いをした。ドイツの映画会社トビスによる(二度目の)訴えについてチャップリンサイドは反ナチス・ドイツ映画『独裁者』への報復であろうと確信している〔Filming Modern Times . Charlie Chaplin - Official Website. 2015年閲覧。〕。チャップリンは『独裁者』でチャップリンの友人コンラッド・ベルコヴィチから盗作訴訟を起こされた〔Chaplin Dictator In Plagiarism: Suit Conrad Bercovici Sues Comedian For Use of Film Idea . The Montreal Gazette - Apr 15, 1941. 2015年閲覧。〕。
作品は資本主義を批判していることから、作品を「共産主義的である」と非難した評論家もいたという。そのため当時ファシズム政権にあったドイツなどの国では、作品が共産主義的であるとみなして上映を禁止されていた。
日本では1938年2月に封切られており、同年度のキネマ旬報ベストテン第4位にランクインされている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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英語版ウィキペディアに対照対訳語「 Modern Times (film) 」があります。



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