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モルニヤ軌道 : ウィキペディア日本語版
モルニヤ軌道[もるにやきどう]

モルニヤ軌道(モルニヤきどう、ロシア語:Молния орбита、英語:Molniya orbit)は、人工衛星軌道のひとつで、軌道傾斜角を63,4°、近地点引数を270°とし、摂動による近地点引数の移動をほぼゼロになるよう選んだものである。きわめて軌道離心率が高く、楕円軌道におかれている。モルニヤ軌道は準同期軌道の一種で、公転周期恒星日の半分である。
== 軌道の意義 ==
ソビエト連邦は大部分が高緯度にあるため、赤道上空の静止軌道に通信衛星を打ち上げると、仰角が低くなり通信の面で条件が良くない。そこで近点高度500km、遠点高度4万km、軌道周期が12時間(恒星日の半分)の楕円軌道に投入することが考えられた。この軌道にある衛星を高緯度地域から見ると、地平線から現れた衛星が速度を落としながら空を昇り、天頂近くを非常にゆっくりと移動したあと、速度を上げながら地平線へ沈んでいくように見える。このため、数機の衛星を間隔をあけて通過させることによって通信に好都合な天頂付近に常に衛星を置くことが可能となる。
モルニヤ軌道はモルニヤ衛星とその後継のメリディアン衛星で用いられている他、早期警戒衛星の一部でも採用されている。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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