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モントリオール美術館(、)は、ケベック州モントリオールにある美術館である。カナダで最も古い美術館。 == 沿革 == 1860年、モントリオールの美術愛好家や収集家達によってモントリオール芸術組合()が設立された。しかし資金やコレクションが十分ではなく、その活動は1879年までは時々展覧会を開くか、絵画教室を開催するに留まっていた。1877年に実業家のBenaiah Gibbが土地の一画と資金、またヨーロッパ絵画のコレクションを美術館建設のために組合に寄付し、1879年に美術館開館となった。 1892年にジョン・W・テンペストが60枚の油彩画や水彩画と共に、コレクション購入のための資金を提供した。1894年にはその資金でエマヌエル・デ・ウィッテの作品を購入。1909年にはアグネス・レールモントとウィリアム・ジョン・レールモントから、バルビゾン派やレンブラントの素描を含む126枚の絵画が寄贈された。 コレクションが増えたために移転が計画され、組合はシェルブルーク通りに土地を購入。1912年、エドワード・マックスウェル(Edward Maxwell)とウィリアム・S・マックスウェル(William Sutherland Maxwell)設計の建物が完成し、12月より一般公開となった。 しかしその時期、美術館にとって重要なコレクターたちが次々に逝去し、彼らより貸与されていた作品が一般のオークションにかけられるなどして美術館から失われてしまう。その後1927年にドナルド・スターリング・パルマーが一族のコレクションを寄贈。更に1941年にはアデリーン・ヴァン・ホーン(Angus, Van Horne)が父親から受け継いだ絵画約60枚を寄贈したが、その中にはエル・グレコ、カナレット、ピエール=オーギュスト・ルノワール、ポール・セザンヌ等が含まれていた。 1940年代より若手芸術家による展覧会も開かれるようになる。 また、のコレクションも拡大。1959年にはジョセフ=アーサー・シマール(Joseph Arthur Simard)により3000点もの日本製の香箱が寄贈された。 1972年9月4日、武装した人物たちにより18枚の絵画を含む約50点の作品が略奪された。被害総額は当時200万ドル相当で、カナダの犯罪史上でも最も被害額が高い。ウジェーヌ・ドラクロワ、トマス・ゲインズバラ、レンブラントを含むそれらの作品は今でも見つかっていない。2003年にはレンブラントの作品だけで100万ドルの価値があると推測されている〔CBC Digital Archives, ''Art heist at the Montreal Museum of Fine Arts'' 〕。 美術館はその後、改修工事のために3年間閉館し、1976年にリニューアル。オープンした。 1991年にはそれまでの建物の向かいに設計の新館が完成。 2000年にはリリアン及びデヴィッド・M・スチュワート夫妻所蔵の5000点に及ぶ1930年代以降の装飾美術品が寄贈された。また、ミハエル及びレナータ・ホーンステインのコレクション – フェルディナンド・ホドラーの素描300枚を含むスイス、イタリア、オランダ、フランス絵画 – も寄贈された。 2007年にはシェルブルーク西通り(Sherbrooke West street)にあるロマネスク様式の合同教会をカナダ芸術のための別棟に改装することが決定し、2010年に完成した。この建物は1998年にカナダ国定史跡に指定されている。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「モントリオール美術館」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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