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ユビキノン : ウィキペディア日本語版
ユビキノン
ユビキノン(略号:UQ)とは、ミトコンドリア内膜や原核生物細胞膜に存在する電子伝達体の1つであり、電子伝達系において呼吸鎖複合体IIIIの電子の仲介を果たしている。ベンゾキノン(単にキノンでも良い)の誘導体であり、比較的長いイソプレン側鎖を持つので、その疎水性がゆえに膜中に保持されることとなる。酸化還元電位 (Eo') は+0.10V。ウシ心筋ミトコンドリア電子伝達系の構成成分として1957年に発見された〔食事から摂りたい還元型コエンザイムQ10 日本家政学会誌 Vol.63 (2012) No.4 p.205-207〕。
広義には電子伝達体としての意味合いを持つが、狭義には酸化型のユビキノンのことをさす。還元型のユビキノンは『ユビキノール』と呼称していることが多い。別名、補酵素QコエンザイムQ10(キューテン)、ビタミンQ、CoQ10ユビデカレノンなど。
== ユビキノンの構造と酸化還元様式 ==
ユビキノンは炭素と水素と酸素のみから成る有機化合物である。ユビキノンの酸化還元に関わるベンゾキノン誘導体部位はパラ型に酸素原子が結合しており、C2にはメチル基、C5,C6にはメトキシ基が結合している。C3にはイソプレン側鎖が結合しており、生体膜中に保持されるべく長い炭素鎖を形成している。構造は以下の図の通りである。
イソプレン側鎖の数(n=)は高等動物では10、下等動物では6~9であり、イソプレン側鎖が長くなればなるほど黄橙色を呈するようになる。なおn=10のユビキノンは『UQ10』と、イソプレン側鎖の数字を筆記する。
ユビキノンは2電子還元を受け(ユビキノールとなる)、1電子還元を受けて中間型(ユビセミキノン)も形成する。中間型はプロトンキノンサイクル機構でその意義があるとされている。ユビキノンの酸化還元様式は以下の図を参照。
画像:Ubiquinoneredox.PNG
酸化型のユビキノンは275nm波長電磁波を吸収する。したがって、ユビキノンに電子伝達を行う酵素群の活性測定はこの波長に類する吸収帯を使用する。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
ウィキペディアで「ユビキノン」の詳細全文を読む



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