|
全地形対応車(ぜんちけいたいおうしゃ、英:All Terrain Vehicle 略:ATV、仏:Véhicule Tout-Terrain 略:VTT)は、不整地を含む様々な地形を進むことのできる原動機付きの車両である。 米国規格協会(ANSI)の定義によると、全幅50インチ以下、重量600ポンド以下で、低圧タイヤを装着し、跨座式シートと棒形ハンドルで操縦される車両とされている〔ANSI/SVIA 1-1990〕。日本ではバギーとも称されている。 == 概要 == 全地形対応車は、三輪または四輪のタイヤで走行し、乗車定員が1名ないし2名の乗り物である。オートバイの技術を流用した車体構成となっていて、ハンドルやシートをはじめとする乗車装置がオートバイと同様の構造であることから、乗車姿勢もオートバイに類似している。かつては三輪の車種〔ホンダはATC(All Terrain Cycles)と通称〕が主流だったが、転倒事故が続出してアメリカで訴訟問題に発展したことから、しだいに四輪ATVのみの生産となった。二輪のオートバイとは異なり、アクセルは親指で押すレバー式が多い。変速操作にはペダル式やハンドレバー式のほか、無段変速機を搭載したものがある。 全地形対応車には、大きく分けてスポーツ型とユーティリティ型に分けられる。スポーツ型は、主にモトクロスやラリーレイドなどの競技に用いられる車種として発展したもので、ダカール・ラリーなどの国際競技への登録および出場が可能な車種もある。ほとんどが後二輪を駆動し、ディファレンシャルを持たない。レジャー用に排気量50ccのエンジンを搭載した車種も増えていて、台湾や中国でも生産されている。ユーティリティ型は農林業で荷役や巡視用途として広く利用されていて、牧場で家畜を追う際に用いられたり、レジャーに用いられたりすることもある。四輪駆動の車種もあるほか、より積載能力の高い六輪の物や水陸両用の特殊な構造のものなどがある。軍用としてオートバイの代わりに採用している国もある。 私有地などの限定された敷地内では運転免許や年齢制限などの運転資格は要求されず、アメリカでは一定の条件を満たせば16歳以下の子供でも公有地を運転することが許可される州もある。一方日本では、全地形対応車を体験操縦できる施設〔那須バギーパーク - 施設によって異なる(おおよそ6歳以上)〕や競技組織〔 - 日本ATV協会では「8歳以上」と年齢制限をかけている〕においては年齢制限を設けている。また、メーカーによっては車種ごとに対象年齢を指定している場合もある〔ヤマハ発動機・ATV(四輪バギー)Q&A ・YFM50R(2007年モデル・国内販売終了) 〕。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「全地形対応車」の詳細全文を読む 英語版ウィキペディアに対照対訳語「 All-terrain vehicle 」があります。 スポンサード リンク
|